方針
まず2次方程式が実数解をもつ条件を判別式から確認する。次に、解と係数の関係で α+β、αβ、(α−β)2 をすべて p で表し、与えられた式を1変数関数 g(p) に直す。最後は p≧−21 における g(p) の範囲を押さえ、整数になり得る値だけを代入して調べる。
解答
2つの解を α,β とする。判別式を調べると D=(−2p)2−4(p2−2p−1)=8p+4 である。2つの解が実数であるためには 8p+4≧0 すなわち p≧−21 が必要である。
解と係数の関係より α+β=2p,αβ=p2−2p−1 である。また (α−β)2=(α+β)2−4αβ=4p2−4(p2−2p−1)=8p+4 である。したがって、与えられた式を g(p) とおくとg(p)=21⋅(α+β)2+2(α−β)2−2=21⋅4p2+28p+4−2=4p2+24p+1となる。
ここで p≧−21 における g(p) の範囲を調べる。上からは 1−g(p)=4p2+24p2+2−(4p+1)=4p2+2(2p−1)2≧0 なので g(p)≦1 である。下からはg(p)+31=3(4p2+2)3(4p+1)+(4p2+2)=3(4p2+2)(2p+1)(2p+5)であり、p≧−21 では 2p+1≧0、2p+5>0 だから g(p)≧−31 である。よって整数となる可能性があるのは 0, 1 だけである。 g(p)=0 のとき、分母は正なので 4p+1=0 より p=−41 である。これは p≧−21 を満たす。 g(p)=1 のとき 4p+1=4p2+2 すなわち (2p−1)2=0 であるから p=21 である。これも p≧−21 を満たす。
したがって求める実数 p は p=−41, 21 である。
別解
解法2(整数値を文字で置いて判別式を使う)
方針
与式の整数値をmとおき、pについての2次方程式を作る。m\neqq0ではその判別式が非負である条件だけで整数mを絞り、m=0は別に処理する。最後に元の2次方程式が実数解をもつ条件も照合する。
解答
元の2次方程式の判別式はD=8p+4であるから、α,βが実数であるための条件はp≧−21である。解と係数の関係よりα+β=2p,(α−β)2=8p+4なので、与式は4p2+24p+1となる。
この整数値をmとおく。分母は常に正であり、m(4p2+2)=4p+1すなわち4mp2−4p+2m−1=0を得る。
m=0なら4p+1=0よりp=−41であり、実数解条件も満たす。
m\neqq0なら、上式が実数pをもつため、その判別式は非負である。よってΔ=(−4)2−4⋅4m(2m−1)=16(1−m)(2m+1)≧0.したがって−21≦m≦1.mは0でない整数だからm=1だけである。このとき4p2−4p+1=(2p−1)2=0よりp=21を得る。
以上からp=−41,21である。
総評
解と係数の関係で式を p だけに直す問題である。目安時間は14分。得点の中心は、実数解条件 p≧−21 を忘れないことと、分数式 g(p) の整数候補を 0,1 に絞る範囲評価である。分母が常に正である確認、等号が実際に起こる p の確認まで書けば答案として安定する。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。
冊子PDFで見る北大の方程式・不等式の問題で問題集を作る
出典: 北海道大学 1991年度 前期 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。