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北海道大学 1993年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

p1p2p3p1<p2<p3を満たす実数とし,f(x)=(xp2)(xp3)+(xp3)(xp1)+(xp1)(xp2)とするとき,次の問に答えよ.

(1) {}2次方程式f(x)=0p1<x<p2p2<x<p3の範囲にそれぞれ1つずつ解を持つことを示せ.

(2) {}a1a2a30<a1<a2<a3を満たす実数とし,g(x)=a1(xp2)(xp3)+a2(xp3)(xp1)+a3(xp1)(xp2)とする.
方程式f(x)=0の解をαβ (α<β)とおくとき,2次方程式g(x)=0
p1<x<αp2<x<βの範囲にそれぞれ1つずつ解を持つことを示せ.

難易度7/ 10計算量5/ 10目安25

方程式・不等式論証・証明 範囲評価、場合分け、式変形

方針

(1)p1,p2,p3 での符号を調べ、連続性と2次式であることから各区間に1個ずつ解があると示す。(2)では L1=(xp2)(xp3)L2=(xp3)(xp1)L3=(xp1)(xp2) と置き、f=0 から L1+L2+L3=0 を使う。αβ における Li の符号を丁寧に確認し、g の符号変化で指定区間に解を挟む。

解答

(1) p1<p2<p3 である。まず各 pi における f の値を調べる。 f(p1)=(p1p2)(p1p3)>0 である。なぜなら p1p2<0p1p3<0 だからである。また f(p2)=(p2p3)(p2p1)<0 であり、f(p3)=(p3p1)(p3p2)>0 である。 f(x) は2次式で連続だから、f(p1)>0f(p2)<0 より、p1<x<p2 に少なくとも1つ解を持つ。同様に f(p2)<0f(p3)>0 より、p2<x<p3 にも少なくとも1つ解を持つ。

一方、f(x)=0 は2次方程式なので、解は高々2つである。したがって、それぞれの区間にちょうど1つずつ解を持つ。

(2)

以下 L1=(xp2)(xp3),L2=(xp3)(xp1),L3=(xp1)(xp2) とおく。このとき f(x)=L1+L2+L3,g(x)=a1L1+a2L2+a3L3 である。

(1) より、f(x)=0 の2つの解は p1<α<p2<β<p3 を満たす。

まず x=α で考える。p1<α<p2 なので L1>0,L2<0,L3<0 である。また f(α)=0 より L1+L2+L3=0 であるから L2=L1L3 である。これを g(α) に代入するとg(α)=a1L1+a2(L1L3)+a3L3=(a1a2)L1+(a3a2)L3である。ここで a1a2<0L1>0 なので第1項は負、また a3a2>0L3<0 なので第2項も負である。したがって g(α)<0 である。

一方 g(p1)=a1(p1p2)(p1p3)>0 である。よって連続性により、p1<x<αg(x)=0 の解が少なくとも1つある。

次に x=β で考える。p2<β<p3 なので L1<0,L2<0,L3>0 である。f(β)=0 より L3=L1L2 であるからg(β)=a1L1+a2L2+a3(L1L2)=(a1a3)L1+(a2a3)L2である。ここで a1a3<0L1<0 なので第1項は正、また a2a3<0L2<0 なので第2項も正である。したがって g(β)>0 である。

一方 g(p2)=a2(p2p3)(p2p1)<0 である。よって連続性により、p2<x<βg(x)=0 の解が少なくとも1つある。 g(x)=0 も2次方程式であるから、解は高々2つである。すでに2つの異なる区間に解があるので、それらがすべての解であり、特に指定された2つの区間にそれぞれ1つずつ解を持つ。

別解

解法2

方針

(1) は三次式 H(x)=(xp1)(xp2)(xp3) にRolleの定理を適用し、H(x)=f(x) を使う。(2)は f の根で3つの積の符号を比較して、g の根を挟む。

解答

(1) H(x)=(xp1)(xp2)(xp3)とおく。積の微分によりH(x)=f(x).H(p1)=H(p2)=H(p3)=0 だから、Rolleの定理により
(p1,p2)(p2,p3)f(x)=0 の解が少なくとも1つずつある。
f は2次式なので、それぞれちょうど1つである。

(2) L1=(xp2)(xp3),L2=(xp3)(xp1),L3=(xp1)(xp2)とおく。(1)の2根を α<β とすればp1<α<p2<β<p3.f(α)=0 を使うとg(α)=(a1a2)L1(α)+(a3a2)L3(α)<0,なぜなら L1(α)>0,L3(α)<0 だからである。一方g(p1)=a1(p1p2)(p1p3)>0.よって (p1,α) に根がある。

同様に f(β)=0 を使えばg(β)=(a1a3)L1(β)+(a2a3)L2(β)>0,ここでは L1(β)<0,L2(β)<0 である。またg(p2)=a2(p2p3)(p2p1)<0.よって (p2,β) にも根がある。g は2次式なので、各区間に根はちょうど1つずつである。

総評

符号変化と2次式の解の個数を組み合わせる証明問題。(1)は中間値の定理だけでなく、2次式だから解が2つを超えないという一言で「それぞれ1つ」を確定する必要がある。(2)は L1,L2,L3 の符号を区間ごとに表にする意識が重要で、f(α)=0f(β)=0 を使って g を2項に減らすところが山場である。係数 0<a1<a2<a3 の順序と Li の符号を掛け合わせるため、符号ミスが最も起こりやすい。 符号変化による方法に加えて、(1)を三次式の導関数とRolleの定理で示した。(2)では係数の大小と3つの積の符号を対応させ、各区間での存在と一意性を分けて述べた。

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出典: 北海道大学 1993年度 後期 理系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。