方針
点 がどれかの円 上にある条件を, についての2次方程式が実数解をもつ条件に直す。(1)では がすべての実数を動くので判別式だけでよい。(2)では解が に存在する必要があるため, で既に円内に入る場合と,外側で正の解をもつ場合に分ける。最後は境界 ,単位円,直線 の位置関係を意識して図示する。
解答
(1)
点 が円 上にあるとする。式を について整理すると である。したがって,ある実数 が存在するための条件は,この2次方程式が実数解をもつことである。
判別式を調べると である。よって条件は すなわち である。したがって, がすべての実数を動くときに円が通る範囲は である。境界は双曲線 であり,その双曲線を含んで が大きい側を塗ればよい。
(2)
同じ2次方程式 が, の範囲に解をもつ条件を考える。
まず ならば である。 は上に開く2次式なので, を十分大きくすると正になる。したがって, に解が存在する。
次に とする。このとき であるから, に解をもつには,正の側で2次式がいったん0以下になる必要がある。 の軸は である。したがってまず が必要である。そのうえで実数解をもつ条件は(1)と同じく である。これらは十分でもある。
以上より, のときに円が通る範囲は または である。図示では,単位円の内部全体を含み,その外側では直線 の右上側で,かつ双曲線 の条件を満たす部分を加えればよい。
別解
解法2(パラメータを直接解く)
方針
の式をについて解き,を得る。(1)は平方根が実数である条件、(2)は大きい方の解が非負である条件を調べる。後者をの符号で分けると、単位円・直線・双曲線で囲まれる領域が直接得られる。
解答
(1)
点が円上にある条件をについて解くとよりである。したがって実数が存在するための必要十分条件はである。よって求める範囲はであり、境界の双曲線も含む。
(2)
の解が存在するためには、大きい方の解についてとなればよい。ただしが前提である。
なら上の不等式は自動的に成り立つ。なら、両辺が非負であることに注意してを2乗できる。これよりを得る。
したがって求める範囲はである。単位円内では常になので、これは解法1の領域表示と一致する。
総評
動く円の通過領域を,パラメータ の存在条件に直す問題である。目安時間は18分。(1)は判別式だけで済むが,(2)は に非負条件が付くため,単に判別式を使うだけでは足りない。 なら正の解が確保できること, では軸が正の側にあることを確認するのが採点上の要点である。図示では単位円,直線 ,双曲線 の境界を分けて描くと誤りにくい。 2解法の結論を相互照合し、条件範囲、端点、等号条件、符号を確認した。 図は立式の対応関係を示すための解説図であり、数値結論には依存しない。