方針
各回の移動量は1または2で、それぞれ確率 である。1周で上がる場合は累計が6になる列を数えればよい。2周で初めて上がるには、累計6を踏まないために累計5から2を出して7へ進み、その後さらに5だけ進む必要がある。この分解を、和が指定値になる1と2の列の数え上げで処理する。
解答
(1)
1回の操作で進む数は または であり、それぞれ確率は である。累計が になった瞬間に点 に戻る。進む数は正なので、累計が初めて になる列は、単に和が である列を数えればよい。
移動量 が 回出るとすると、移動量 は 回出る。したがって操作回数は であり、その並べ方は 通りである。 が可能だから、求める確率はである。
(2)
2周で初めて上がるには、累計 には止まらず、累計 に初めて到達しなければならない。1回で進む量は最大 なので、累計 を踏まずに通過するには、累計 から を出して累計 になるしかない。
まず、累計が になる確率を求める。移動量 が 回出るとすると、移動量 は 回で、操作回数は 回である。したがってである。
累計 から に進むには次に が出る必要があり、その確率は である。累計 から までは、再び合計 だけ進めばよい。途中では累計 未満なので点 には戻らない。よって求める確率は である。
別解
解法2:到達確率の漸化式を使う
方針
累計移動量がちょうど になる確率を と置く。最後の移動量が1か2かで分けると2項漸化式が得られる。(1) は 、(2) は累計5から2で6を飛び越え、残り5を進む確率として表す。
解答
移動量1と2はそれぞれ確率 である。累計移動量がちょうど になる確率を とおく。正の移動だけなので、最後の一手で場合分けしてである。順に計算すると(1)
ちょうど1周で上がる確率は(2)
累計6を踏まずに越えるには、累計5から2進んで7になるしかない。その確率はその後、累計12まで残り5を進む確率は再び である。したがって
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中5。単に「12進む列」を数えると、1周目の に戻る列を混ぜてしまう。(2)では累計5から2を出して6を飛び越す、という構造を先に言語化することが最重要である。試験場では15分程度で、列の長さが や になる理由を明記すれば、場合の数の分母ミスを防ぎやすい。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式や変化の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。