方針
途中の和を6で割った余りだけに注目する。終了していない状態では余りは0ではなく、次の1投で余りを0にする目はちょうど1つなので、各回で終了する確率は条件付きで である。ただし 回目は打ち切りで必ず終了するため、 と を分ける。期待値は を使うと等比級数で求まる。
解答
(1)
各時点で、これまでの和を6で割った余りに注目する。まだ試行が終了していないなら、その余りは0ではない。余りがどの非零の値であっても、次のサイコロの目のうち、和を6の倍数にするものはちょうど1つである。したがって、終了していない状態から次の1回で終了する確率は であり、終了しない確率は である。 のとき、試行が 回目で終了するには、最初の 回では終了せず、 回目で初めて6の倍数になればよい。よってである。
一方、 のときは、 回目までに終了していなければ、 回目を投げ終えた時点で打ち切りにより終了する。したがって である。特に の場合もこの式で確率1となる。
(2)
終了に要する回数を とする。期待値は で求められる。 とは、 回目までに終了していないことなので である。よって であり、等比級数の和から となる。
したがって である。
別解
解法2
方針
各回の生存確率を使って終了分布を出し、期待値は1回後の再帰式から等比級数として求める。
解答
(1)
生存確率から分布を作る。
回投げた時点でまだ終了していない確率を とする。終了前の和の余りは のいずれかであり、次の目6通りのうち余りを0にするものはちょうど1つである。したがって では では打ち切りも含むので(2)
期待値の再帰式を使う。
回まで許したときの期待値を とする。最初の1回は必ず投げる。その後も続く確率は で、残りは同じ規則で高々 回だからこれを解いてしたがって
総評
余りの状態を使う打ち切り付きの確率問題。目安時間は18分前後。終了していない限り、次に6の倍数へ戻す目が常に1つだけある、という観察が全体を決める。 は「初めて6の倍数になる」とは限らず、打ち切り終了も含むため、 としないことが最大の注意点である。期待値は尾確率の和で処理すると短く確実にまとまる。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、必要十分性、極限、図示範囲、途中計算まで確認した。