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北海道大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

第1象限にある曲線C:y=f(x)が次の条件(i)と(ii)を満たすとき,f(x)を求めよ.

(i) C上の任意の点PにおけるCの接線はx軸,y軸と交わり,
その交点をそれぞれQRとすると,点Pは線分QR1:2に内分する.

(ii) 原点からC上の点への距離の最小値は1である.

難易度7/ 10計算量5/ 10目安25

微分関数図形と方程式 接線・法線文字消去微分による最大最小

方針

接線の両軸との交点を切片で表し、内分条件からその切片と点 P(x,y) の関係を出す。そこから接線の傾きが 2y/x であることを読み取り、曲線上では x2y が一定になると見る。最後に y=C/x2 上の点と原点との距離の2乗を u=x2 の関数として最小化し、定数 C を決める。

解答

曲線上の点を P(x,y) とする。第1象限にあるので x>0y>0 である。接線が x 軸、y 軸と交わる点をそれぞれ Q=(q,0),R=(0,r) とおく。

P が線分 QR1:2 に内分するとは、QP:PR=1:2 ということである。したがって P=2Q+R3=(2q3,r3) である。よって q=3x2,r=3y となる。

接線の傾きは、切片表示から rq=3y3x2=2yx である。一方、曲線 y=f(x) の接線の傾きは dydx なので dydx=2yx を得る。この式からddx(x2y)=2xy+x2dydx=2xy+x2(2yx)=0である。したがって x2y=C とおける。第1象限の曲線なので C>0 であり、y=Cx2 である。

次に条件(ii)を用いる。原点から曲線上の点 (x,Cx2) までの距離の2乗を R2 とすると R2=x2+C2x4 である。u=x2 とおけば u>0R2=u+C2u2 となる。この関数を g(u) とすると g(u)=12C2u3 であるから、最小は u3=2C2 を満たすところで起こる。このとき C2u2=u2 なので R2=u+u2=32u である。最小距離が 1 だから最小の R21 であり、32u=1 より u=23 である。さらに u3=2C2 から C2=u32=12(23)3=427 である。C>0 より C=233 となる。したがって f(x)=233x2(x>0) である。

別解

解法2:接線の切片表示と相加相乗平均を使う

方針

内分点の公式から接線の2切片を x,y で表し、接線の傾きと dy/dx を一致させて変数分離する。得られた曲線 y=C/x2 について、距離の2乗を3項の相加相乗平均で下から評価し、最小距離の条件から C を決める。

解答

曲線上の点を P=(x,y)、接線の軸との交点をQ=(q,0),R=(0,r)とする。QP:PR=1:2 なので内分点の公式から(x,y)=(2q3,r3).よってq=3x2,r=3y.接線の傾きはrq=2yxだからdydx=2yx.変数分離してdyy=2dxxを積分するとy=Cx2(C>0)を得る。

原点からの距離の2乗はR2=x2+C2x4.相加相乗平均をx22,x22,C2x4に用いるとR23C243.等号を満たす正の x が存在する。最小距離が1なので3C243=1.よってC=233.したがってf(x)=233x2(x>0).

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中5。内分比から切片 q,r を正しく出せれば、あとは接線の傾きと距離最小の計算に分かれる。QP:PR=1:2 の向きを逆にすると指数が変わるため、座標式 P=2Q+R3 を明記したい。試験場では18分程度で、x2y=C を微分して確認する一行があると答案の説得力が増す。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式や変化の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。

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出典: 北海道大学 1990年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。