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北海道大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

一辺の長さが3の正三角形ABCを底面とする四面体PABCを考える.
PA=PB=PC=2とする.

(1) 四面体PABCの体積を求めよ.

(2)AB上の点Eと辺AC上の点FAE=AF,cosEPF=45を満たすとき,長さAEを求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

ベクトル図形と方程式 座標設定ベクトル成分計算内積の利用

方針

底面の正三角形の中心を使うと、PA=PB=PC から頂点 P は底面の外心、すなわち重心の真上にある。(1)は底面の外接円半径と PA=2 から高さを出し、底面積に掛ける。(2)は座標を置き、AE=AF=s として E,F,P の座標を表す。PE=PF となる対称性を確認したうえで、内積または余弦定理で cosEPF=4/5 を方程式に直し、0<s<3 に合う解だけを採用する。

解答

(1)

底面 ABC は一辺3の正三角形である。その外接円の半径は 33=3 である。PA=PB=PC=2 なので、点 P は底面の外心、すなわち正三角形の中心の真上にある。

四面体の高さを h とすると、底面の中心から各頂点までの距離が 3 であるから h2+(3)2=22 である。したがって h2=1,h=1 である。

底面積は 3432=934 である。よって四面体 PABC の体積は 139341=334 である。

(2)

座標をA=(0,0,0),B=(3,0,0),C=(32,332,0)とおく。底面の中心は (32,32,0) であり、(1)より高さは1だから P=(32,32,1) とおける。 AE=AF=s とおく。E は辺 AB 上、F は辺 AC 上にあるので E=(s,0,0),F=(s2,3s2,0) である。ただし 0s3 である。

まずPE2=(s32)2+(32)2+(1)2=s23s+4.同様に PF2=s23s+4 である。またPEPF=(s32)(s232)+(32)(3(s1)2)+1=s223s+4.したがってcosEPF=PEPFPEPF=s223s+4s23s+4.これが 4/5 に等しいから 5(s223s+4)=4(s23s+4) である。整理すると 3s2+6s8=0 を得る。よって s=6±36+966=1±333 である。s=AE0 なので、採用できるのは s=1+333 である。これは 0<s<3 も満たす。したがって AE=1+333 である。

底面中心と等距離の頂点

別解

解法2

方針

底面の中心を G とし、PG を高さとして(1)を求める。(2)は AE=AF=s と置く。三角形 PAB の底辺 AB への中線を使って PE2 を求め、正三角形 AEF から EF=s として、三角形 PEF に余弦定理を適用する。

解答

(1)
底面の中心を G とする。正三角形 ABC の外接円半径は 3 だからPG=PA2GA2=43=1.底面積は 93/4 なのでV=139341=334.(2)
AE=AF=s と置く。AB の中点を M とすると、二等辺三角形 PABPM2=PA2AM2=494=74.したがってPE2=PM2+ME2=74+(s32)2=s23s+4.対称性から PF2=s23s+4 である。また EAF=60 かつ AE=AF=s なので、AEF は正三角形で EF=s である。

PEF に余弦定理を用いると45=cosEPF=1s22(s23s+4).よって3s2+6s8=0.0s3 に入る根を選びAE=s=1+333である。

総評

難度5、計算量5。目安時間は18〜23分。正四面体ではないが、PA=PB=PC により P が底面中心の真上にある点が入口である。(2)は座標計算で十分だが、E,F の置き方を辺の向きに合わせないと内積の符号を誤りやすい。AE=AF=s と置いた後、0s3 を最後に確認し、負の解を除くことも必要である。別解の余弦定理は、内積計算を短くしたい場合に有効である。

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出典: 北海道大学 2003年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。