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北海道大学 2009年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

自然数 n に対してan=0π/4(tanx)2ndxとおく。

(1) a1 を求めよ。

(2) an+1an で表せ。

(3) limnanを求めよ。

(4) limnk=1n(1)k+12k1を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安20

積分数列 置換積分、漸化式の変形、はさみうち

方針

tan2x=1/cos2x1 を使って、an+1an と置換積分に分ける。u=tanx と置けば、余弦平方を分母にもつ積分が 1/(2n+1) に評価できる。(3)は同じ置換から 0an1/(2n+1) と押さえる。最後は漸化式を 1/(2k1)=ak1+ak の形に直し、交互和の中間項を消去する。

解答

(1) tan2x=1cos2x1 であるからa1=0π/4tan2xdx=[tanxx]0π/4=1π4である。よって a1=1π4 である。

(2) tan2n+2x=tan2nx(1cos2x1) である。したがってan+1=0π/4tan2nxdxcos2x0π/4tan2nxdx=0π/4tan2nxdxcos2xanである。ここでu=tanxとおくと,du=dx/cos2xであり,x=0u=0x=π/4u=1である。よって0π/4tan2nxdxcos2x=01u2ndu=12n+1である。したがって an+1=12n+1an である。

(3)

u=tanx とすると、被積分関数は 0u<1 で急速に0へ近づく。

(3)

再びu=tanxとおくとan=01u2n1+u2duである。0u10u2n1+u2u2n だから0an01u2ndu=12n+1である。よって,はさみうちにより limnan=0 である。

(4)

(2) の式をn=k1として用いると,k2について 12k1=ak1+ak である。いま Sn=k=1n(1)k+12k1 とおく。上の関係を使うとSn=1+k=2n(1)k+1(ak1+ak)=1a1+(1)n+1anである。実際,途中のa2,a3,,an1の項は隣り合う項で打ち消し合う。

(3) よりan0であり,(1)よりa1=1π/4である。したがってlimnSn=1a1=1(1π4)=π4である。

別解

解法2((4))

方針

(4) の有限交互和を、0u1 上の有限等比数列の積分として表す。有限和を閉じた形に直し、極限値を与える積分と誤差項に分離する。誤差は(3)で0に収束すると分かっている an そのものになる。

解答

(4) の別解

有限等比数列の和よりk=1n(1)k+1u2k2=1(u2)n1+u2.両辺を 0 から 1 まで積分するとk=1n(1)k+12k1=011(u2)n1+u2du=01du1+u2(1)n01u2n1+u2du.第1項で u=tanx とおけば01du1+u2=0π/4dx=π4.第2項の絶対値は an に等しく、(3)より0に収束する。したがって求める極限はπ4である。

総評

難度5、計算量4。積分漸化式を作る問題であり,tan2x=1/cos2x1u=tanxの置換が決定的である。(3)では漸化式だけでなく,積分表示から直接0an1/(2n+1)を示すと極限が明確になる。(4)は交互和が望ましく消える形を作るのが山場で,1/(2k1)=ak1+akの添字を間違えないこと。目安時間は20分前後。

採点点は、置換後の積分区間 0u1、漸化式の添字、はさみうち、有限交互和の端項である。積分は行内に押し込まず、変形ごとに表示する。

冊子PDFで見る北大の積分の問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 2009年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。