方針
絶対値の中身が符号を変える点0,1,2,4で区間を分け,−2≦x≦4上のf(x)を一次式または二次式で表す。(1)は各区間でグラフの形と零点を確認し,交点α,βを求める。(2)はα=−1からβ=7/3までを区間ごとに分け,符号を変えずに定積分を足し合わせる。
解答
(1)
絶対値の中身の符号が変わる点は x=0,1,2,4 である。したがって定義域−2≦x≦4をこれらの点で分ける。 −2≦x≦0ではx(x−2)≧0,(x−1)(x−4)≧0なので f(x)=x(x−2)+(x−1)(x−4)+3x−10=2x2−4x−6 である。 0≦x≦1ではx(x−2)≦0,(x−1)(x−4)≧0なので f(x)=−x(x−2)+(x−1)(x−4)+3x−10=−6 である。 1≦x≦2では両方とも負または0であるから f(x)=−x(x−2)−(x−1)(x−4)+3x−10=−2x2+10x−14 である。 2≦x≦4ではx(x−2)≧0,(x−1)(x−4)≦0なので f(x)=x(x−2)−(x−1)(x−4)+3x−10=6x−14 である。
零点を調べると,−2≦x≦0では 2x2−4x−6=2(x−3)(x+1) よりx=−1が該当する。0≦x≦1ではf(x)=−6で零点はない。1≦x≦2では −2x2+10x−14=−2(x2−5x+7) で,判別式は25−28<0だから零点はない。2≦x≦4では 6x−14=0 よりx=37が該当する。したがって α=−1,β=37 である。グラフは上の4つの式を各区間でつないだものである。
(2) ∫αβf(x)dx=∫−10(2x2−4x−6)dx+∫01(−6)dx+∫12(−2x2+10x−14)dx+∫27/3(6x−14)dx=−310−6−311−31=−340.
別解
解法2
方針
絶対値の符号変化点0,1,2,4で区間を分け,各式を平方完成してグラフの向き・頂点・零点を読む。対応区間に入る零点だけを採用し,隣り合う式の端点値が一致することも確認してグラフをつなぐ。(2)はα=−1からβ=7/3までを4区間に分け,すべての定積分を表示数式で足し,符号付きの値−40/3を得る。
解答
(1)
符号変化点0,1,2,4で分けるとf(x)=⎩⎨⎧2(x−1)2−8−6−2(x−25)2−236x−14(−2≦x≦0),(0≦x≦1),(1≦x≦2),(2≦x≦4).第1区間の零点はx=−1,第4区間の零点はx=7/3であり,中の2区間では常に負である。したがってα=−1,β=37である。各式の端点の値が一致するので,これらを連続につないだものが求めるグラフである。
(2) ∫αβf(x)dx=∫−10(2x2−4x−6)dx+∫01(−6)dx+∫12(−2x2+10x−14)dx+∫27/3(6x−14)dx=−310−6−311−31=−340.定積分であるため,グラフがx軸より下にある部分も符号を変えずに加えている。
総評
難度5,計算量6。目安時間は20分で,計算を整理できれば完答したい問題である。主な採点点は,符号変化点0,1,2,4による正しい区分,4本の式を連続につないだグラフ,零点α=−1, β=7/3の選別,定積分の4区間への分割である。各二次方程式の解を出しても対応区間に入るものだけを採用すること,グラフがx軸より下でも定積分の符号を反転しないことが重要である。答案は最初に場合分け表を確定し,次にグラフと零点,最後に表示数式で積分をまとめると見落としが少ない。
冊子PDFで見る北大の関数の問題で問題集を作る
出典: 北海道大学 2016年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。