方針
とおく。三角形内の点を3頂点の係数の和が1となる形で表し,平方を展開した恒等式から下側の条件が三角形全体で自動的に成り立つことを示す。上側の条件は,各鉛直断面でが最上点で最大となり,その点が3辺のいずれかにあることから辺上だけを調べればよい。辺でそれぞれ,を得る。(2)は面積をで表し,についての二次関数が区間の端点で最大となることを確認してからを決める。
解答
(1)
点に対して とおく。与えられた領域は で表される。
三角形内の点をと表す。このときだから,であり,下側の条件は三角形全体で成り立つ。また,三角形を固定したで切った線分上では,はとともに増加する。その最大は線分の最上点で生じ,最上点は三角形の辺上にある。したがって上側の条件は3辺上で調べれば十分である。
まず辺を調べる。辺上の点は と表せるので である。より最大値はなので,辺は領域内にある。
次に辺上の点をと表すと である。これがで常に1以下となる条件は である。実際,なら最大は端点で1となり,なら内点で1を超える。
同様に,辺上の点をとおくと となる。したがって辺が領域に含まれる条件は である。
よって条件は である。より共通範囲は である。
(2)
三角形の面積をとすると である。ここで であるから,絶対値は外せる。
固定したに対し,はについて下に凸な二次式である。したがって区間 での最大値は端点で生じる。のときものときも である。よって であり,等号は のときに生じる。このときは端点なので である。したがって面積の最大値は で,そのとき である。
別解
解法2
方針
三角形内の点をと表し,平方を展開した恒等式からを直接示す。上側の条件は各鉛直断面の最上点が3辺上にあることを使い,辺で同じ形の不等式を解く。(2)は許されたの区間を確定した後,面積をの二次関数として端点比較し,最後にを平方完成して等号条件まで求める。
解答
(1)
三角形内の点をとする。平方を展開するととなる。さらにの座標はだから,三角形全体でである。
上側は,各鉛直断面の最上点がある辺で調べればよい。辺ではである。辺ではだから,全区間でとなる条件はである。辺も同様にとなり,条件はである。よりまとめるとである。
(2)
面積は固定したではの下に凸な二次式なので,区間の端点で最大となり,どちらでもよって最大値は,そのときである。
総評
難度7,計算量6。目安時間は26分で,領域全体を辺の条件へ落とす論証が得点差になる。主な採点点は,を導入して三角形全体でを恒等式から示すこと,各鉛直断面の最上点が辺上にあるためは3辺で判定できると説明すること,とを統合すること,面積の端点比較と等号条件を示すことである。辺だけ調べればよい理由を省くこと,の共通区間を誤ることが主な失点である。答案は領域判定,の範囲,面積最大化を別段落にする。