北海道大学 2017年度
文系数学 前期 第2問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- ベクトル、図形と方程式
- 解法
- 内積の利用、文字消去、図形的解釈
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 23分
問題
平面上の点 O を中心とする半径1の円を C とし、C の内部に点 A がある。円周上の2点 P,Q は
を満たしながら動く。線分 PQ の中点を R とする。また
OA=a,∣a∣=r,OP=p,OQ=q,0<r<1
とする。
(問1) ∣AR∣2 を内積 p⋅q を用いて表せ。
(問2) 直線 OA 上の点 B で、∣BR∣2 が P,Q の位置によらず一定となるものを求めよ。また、その一定値を r を用いて表せ。
出典:北海道大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第2問
方針
解法1
直交条件を (p−a)⋅(q−a)=0 と書き、a⋅(p+q) を p⋅q で表す。R が中点であることから OR=(p+q)/2 とし、(1) は ∣OR−a∣2 を計算する。(2) は B を OB=λa と置き、∣BR∣2 の中の変動量 p⋅q の係数を0にする。
解法2
直角三角形 APQ では斜辺 PQ の中点 R が外心になることを利用する。問2では B を OA の中点と予想し、2BR=p+q−a を直交条件で整理する。
解答
解法1
OA=a、OP=p、OQ=q とおく。P,Q は半径1の円周上にあるので ∣p∣=∣q∣=1,∣a∣=r である。
直交条件 AP⊥AQ より (p−a)⋅(q−a)=0 である。展開して p⋅q−a⋅(p+q)+r2=0 となるので、a⋅(p+q)=p⋅q+r2 を得る。また R は PQ の中点だから OR=2p+q である。
(1)
まず
∣OR∣2=2p+q2=4∣p∣2+2p⋅q+∣q∣2=21+p⋅q
である。また a⋅OR=2p⋅q+r2 である。したがって ∣AR∣2=∣OR−a∣2
=∣OR∣2−2a⋅OR+∣a∣2=21+p⋅q−(p⋅q+r2)+r2
より ∣AR∣2=21−p⋅q である。
(2)
点 B は直線 OA 上にあるので、ある実数 λ により OB=λa と書ける。このとき ∣BR∣2=∣OR−λa∣2
=21+p⋅q−2λ⋅2p⋅q+r2+λ2r2
である。整理すると
∣BR∣2=(21−λ)p⋅q+21−λr2+λ2r2
となる。これが P,Q の位置によらず一定となるには、変動する p⋅q の係数が0であればよい。よって 21−λ=0 から λ=21 である。したがって B は線分 OA の中点であり、OB=21a である。このとき
∣BR∣2=21−2r2+4r2=42−r2
である。
解法2
(問1)
∠PAQ=90∘ なので、斜辺 PQ の中点 R は直角三角形 APQ の外心である。したがって
AR=2PQ.
一方
PQ2=∣p−q∣2=2−2p⋅q.
よって
(問2)
B を OA の中点とする。このとき
直交条件より
(p−a)⋅(q−a)=0,
したがって
a⋅(p+q)=p⋅q+r2.
これを用いると
4BR2=∣p+q−a∣2=2+2p⋅q−2(p⋅q+r2)+r2=2−r2.
よって
BR2=42−r2.
一般に OB=λa とおくと、BR2 における p⋅q の係数は 1/2−λ となる。したがって一定となる点は λ=1/2、すなわち OA の中点だけである。