Evolton

北海道大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

正四面体 ABCD の頂点を移動する点 P がある。点 P は1秒ごとに、隣の3頂点のいずれかへそれぞれ確率a3で移るか、確率 1a で元の頂点に留まる。初め頂点 A にいた点 P が、n 秒後に A にいる確率を pn とする。ただし 0<a<1 とする。

(問1) 数列 {pn} の漸化式を求めよ。

(問2) pn を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安14

確率数列 確率漸化式漸化式の変形状態分類

方針

頂点 A にいるか、A 以外にいるかの2状態にまとめる。A にいるとき次も A にいる確率は 1aA 以外にいるとき次に A へ移る確率は a/3 なので一次漸化式が立つ。定数解 1/4 を引いて等比数列に直し、初期値 p0=1 を代入する。

解答

(1) n 秒後に頂点 A にいる確率を pn とする。はじめ A にいるので p0=1 である。 n 秒後に A にいる場合、次の1秒で A にいるためにはその場に留まればよいので、その確率は 1a である。一方、n 秒後に A 以外の頂点にいる場合、正四面体ではその頂点から A は隣の3頂点の1つなので、次に A へ移る確率は a/3 である。したがって pn+1=(1a)pn+a3(1pn) である。整理して pn+1=a3+(14a3)pn を得る。

(2)
漸化式の定数解を求めると、p=a3+(14a/3)p より p=14 である。よって pn+114=(14a3)(pn14) となる。p0=1 だから p014=34 であり、pn14=34(14a3)n である。したがって pn=14+34(14a3)n となる。

別解

解法2

方針

対称性により A 以外の各頂点にいる確率は等しい。A にいる確率 pn と、特定の他頂点にいる確率 qn の差をとると、定数項のない等比型になる。

解答

(問1)

n 秒後に特定の頂点 B にいる確率を qn とする。対称性から B,C,D にいる確率はすべて qn でありpn+3qn=1.したがってpn+1=(1a)pn+3a3qn=(1a)pn+a3(1pn)=a3+(14a3)pn.初期値は p0=1 である。

(問2)

特定の他頂点にいる確率についてqn+1=a3pn+(1a3)qn.よって差をとるとpn+1qn+1=(14a3)(pnqn).p0q0=1 なのでpnqn=(14a3)n.さらに pn+3qn=1 と連立すればpn=14+34(14a3)n.

総評

難度5、計算量4。想定時間は14分程度。4頂点の対称性で状態を圧縮することが要点である。定常値 1/4 を引く解法と、pnqn を固有方向として追う解法の両方でpn=14+34(14a3)nを確認した。

冊子PDFで見る北大の確率の問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 2017年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。