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北海道大学 2017年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

実数 c に対して、数列 {an}a1=c,an+1=an12an+1(n=1,2,3,)で定める。

(問1) c0 とする。すべての n に対して an0 が成り立つことを示し、一般項を求めよ。

(問2) c<0 とする。すべての n に対して an<0 となる c の範囲を求めよ。

(問3) 数列 {an} が収束する c の範囲を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安22

数列関数 漸化式の変形、場合分け、範囲評価

方針

an0 のときは an+1=an/2+1an<0 のときは an+1=3an/2+1 になる。(1) は非負性が保たれることを帰納的に示し、不動点2を引いて一般項を出す。(2) は負の側の式で不動点 2 を引き、全項負となる条件を調べる。(3) は 2<c<0 では有限回で非負側へ移ることを示す。

解答

(1) c0 とする。an0 なら an=an なので an+1=an12an+1=12an+1 である。右辺は正であるから、a1=c0 より帰納的にすべての nan0 が成り立つ。

このとき an+12=12(an2) である。a1=c だから an2=(c2)(12)n1 となり、an=2+c22n1 である。

(2) c<0 とする。すべての項が負である間は an=an なので an+1=an+12an+1=32an+1 である。したがって an+1+2=32(an+2) であり、負の状態が続く限り an=2+(c+2)(32)n1 となる。

すべての nan<0 となるためには、右辺がすべて負でなければならない。もし c+2>0、すなわち 2<c<0 なら、(3/2)n1 が大きくなるため右辺はやがて0以上になる。したがって不適である。一方、c+20 なら an=2+(c+2)(32)n12<0 で、すべて負である。よって求める条件は c2 である。

(3) c0 のときは (1) より an=2+c22n1 なので an2 である。 c=2 のときは漸化式から an=2 が続くので収束する。 2<c<0 のとき、負の間は an=2+(c+2)(32)n1 である。ここで c+2>0 なので、右辺はやがて0以上になる。いったん an0 になれば、その後は (1) と同じ形で非負性が保たれ、2に収束する。 c<2 のときは、(2) と同じ式で an=2+(c+2)(32)n1 がすべての n で成り立ち、c+2<0 だから an である。したがって収束しない。

以上より、数列 {an} が収束する条件は c2 である。

別解

解法2

方針

写像 Φ(x)=xx/2+1 を、非負側と負側の二つの一次写像として調べる。各側の不動点2と 2 との差が次の項で何倍になるかを見れば、不変領域・脱出・発散が一度に分かる。

解答

漸化式を写像で書くとan+1=Φ(an),Φ(x)={12x+1,x0,32x+1,x<0.(問1)

x0 なら Φ(x)1 なので、非負の領域はその後も保たれる。またan+12=12(an2).したがってan=2+c22n1.(問2)

負の領域にいる間はan+1+2=32(an+2).よってan=2+(c+2)(32)n1.c2 なら右辺は常に負である。逆に 2<c<0 なら正の項 (c+2)(3/2)n1 が増大し、有限回で0以上になる。したがってc2.(問3)

c0 では問1より an2 である。2<c<0 では有限回で非負側へ移り、その後は2へ収束する。c=2 では全項が 2 である。一方 c<2 ではan=2+(c+2)(32)n1.よって収束条件はc2.

総評

難度6、計算量5。想定時間は22分程度。非負側では不動点2との差が半分、負側では不動点 2 との差が3/2倍になる。場合分けによる一般項と写像の相図の2通りで、全項負の条件 c2 と収束条件 c2 を確認した。

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出典: 北海道大学 2017年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。