方針
共有点の方程式を作ると、常に x=0 が共有点になり、x>0 の共有点は2次方程式 x2+(p−1)x+1=0 の正の解に対応する。(1)では積が1であることと判別式から、異なる2つの正解をもつ条件を出す。(2)では正の2解を α<β とおき、αβ=1 を使う。面積条件 S1=S2 は、C1−C2=x(x−α)(x−β) の符号を見て、0 から β までの符号付き積分が0である条件に変換する。
解答
(1)
共有点の x 座標は x3+px2+x=x2 を満たす。整理すると x{x2+(p−1)x+1}=0 である。x=0 は範囲 x>0 に含まれないので、x>0 の共有点が2個あるためには、2次方程式 x2+(p−1)x+1=0 が異なる2つの正の解をもてばよい。
この2次方程式の2解の積は1である。したがって2解が実数なら、2解は同符号である。さらに2解が正であるためには、2解の和 1−p が正である必要がある。また、異なる実数解をもつためには判別式より (p−1)2−4>0 が必要である。 1−p>0 と (p−1)2>4 を合わせると 1−p>2 となる。よって p<−1 である。
(2)
2つの正の解を 0<α<β とする。このとき、解と係数の関係より αβ=1,α+β=1−p である。また C1−C2=x3+px2+x−x2=x{x2+(p−1)x+1}=x(x−α)(x−β) である。 0<x<α では x(x−α)(x−β)>0 なので C1 が C2 より上にある。α<x<β では x(x−α)(x−β)<0 なので C2 が C1 より上にある。したがって条件 S1=S2 は∫0αx(x−α)(x−β)dx=−∫αβx(x−α)(x−β)dxと同値である。これは ∫0βx(x−α)(x−β)dx=0 と書ける。 αβ=1 より α=1/β である。そこで積分を計算すると0=∫0β{x3−(α+β)x2+αβx}dx=4β4−3(α+β)β3+2β2=4β4−3(β+1/β)β3+2β2=12β2(2−β2)である。β>0 なので β2=2 となり、β=2,α=21 である。
よって 1−p=α+β=21+2=232 であり、p=1−232 である。このとき S1=∫01/2x(x−21)(x−2)dx である。上と同じ展開を用いてS1=4α4−3(α+β)α3+2α2=161−41+41=161である。
別解
解法2(相似変換で面積を無次元化)
方針
正の2解の積 αβ=1 を使い、x=αu と置いて横軸を無次元化する。等面積条件を 0 から β までの符号付き積分が0という1本の式へまとめる。
解答
(1)
正の共有点はx2+(p−1)x+1=0の異なる2正根である。積が1、和が 1−p であるから、判別式と和の正値条件を合わせて p<−1 を得る。
(2)
根を 0<α<β とすればαβ=1,C1−C2=x(x−α)(x−β).符号は (0,α) で正、(α,β) で負なので、S1=S2 は∫0βx(x−α)(x−β)dx=0と同値である。x=αu、r=β/α=1/α2 と置くと、正の定数因子を除いて∫0ru(u−1)(u−r)du=12r3(2−r)=0.r>1 だから r=2。ゆえに α=1/2、β=2 であり、p=1−(α+β)=1−232,S1=161.
総評
難度7、目安時間20分。共有点のうち x=0 は範囲外だが、面積 S1 の左端としては重要になる点がこの問題の特徴である。(1)は2次方程式の積が1であることから、判別式と和の条件をまとめて p<−1 にする。(2)は S1=S2 を2つの絶対値積分で処理するより、符号付き積分 ∫0β(C1−C2)dx=0 にまとめると計算が短い。αβ=1 を早めに使うことが計算量を抑える鍵である。
冊子PDFで見る北大の微分の問題で問題集を作る
出典: 北海道大学 2018年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。