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北海道大学 2018年度
後期・理系数学 後期 第2問

問題

虚部が正である複素数 に対し、複素数平面上の3点を とする。三角形 の外側に、各辺を一辺とする正三角形 を作り、それぞれの重心を とする。

(1) が表す複素数を で表せ。

(2) 三角形 が正三角形であることを示せ。

(3)

を満たして が動くとき、三角形 の重心 の軌跡を図示せよ。ただし は虚数単位である。

出典:北海道大学 2018年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第2問

方針

解法1

外側に作る正三角形の第3頂点を、複素数の 回転で表す。 の外側は下向きなので となり、他の2辺でも三角形 の外側になる向きを選ぶ。各重心は3頂点の平均として の一次式になる。(2)は の差を計算し、一方がもう一方を 回転したものだと示す。(3)は重心 であることから、与えられた円が中心と半径を変えて写る。

解法2(ナポレオン図形のベクトル証明)

正三角形の第3頂点を60度回転で表し、重心差だけを計算する。 の60度回転であることを一つの式で示す。最後は重心の一次変換として円の中心と半径を写す。

解答

解法1

(1)

は、 であり、 の虚部が正なので辺 の上側にある。したがって、辺 の外側に作る正三角形の第3頂点は である。よって である。

次に辺 に外側の正三角形を作る。 から へのベクトルは であり、外側になる向きに 回転するので である。したがって

である。

最後に辺 に外側の正三角形を作ると、第3頂点は である。よって である。以上より である。

(2)

(1)の式から であり、 である。直接整理すると が成り立つ。

ここで は絶対値1、偏角 の複素数である。したがって、ベクトル はベクトル を長さを変えずに 回転したものである。よって かつ であるから、 は正三角形である。

(3)

の重心を とする。複素数で表すと である。(1)の式を加えると であるから である。

条件 の式へ移す。 なので である。両辺に を掛けると となる。

したがって の軌跡は、中心 半径 の円である。与えられた の円は全体が上半平面にあるので、軌跡もこの円周全体である。

解法2(ナポレオン図形のベクトル証明)

正三角形の外向き60度回転を用いて各重心を計算すると

これらの差を取ると

係数の絶対値は1、偏角は なので、 かつ 。よって三角形 は正三角形である。

また、その重心は

したがって

軌跡は中心 、半径 の円周全体である。

北海道大学 2018年度 後期 第2問の図1