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北海道大学 2018年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

f(x)=12(ex+ex)とし、曲線 y=f(x)C とする。s>1 とし、0xlogs における C の長さを L(s) とする。

(1) L(s)s で表せ。

(2) x=logs に対応する C 上の点を P、そこでの接線を l とする。Q(v,w)l 上にあり、v<logsPQ=L(s) を満たす。v,ws で表せ。

(3) s>1 が動くとき、点R(v+logs,w)の軌跡を図示せよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安22

微分積分図形と方程式 定積分評価接線・法線軌跡

方針

f(x) は双曲線関数型だが、必要なのは f(x)=12(exex)1+f(x)2=f(x)2 という恒等的な整理である。(1)は曲線長の公式からすぐに積分できる。(2)では点 P の座標、接線の傾き、接線方向の単位ベクトルを求め、距離 L(s) だけ左向きに進むことで Q を出す。(3)は R=(v+logs,w) の座標が ((s21)/(s2+1),2s/(s2+1)) となるので、単位円の第1象限の開いた円弧であることを示す。

解答

(1) f(x)=12(ex+ex) より f(x)=12(exex) である。したがって1+{f(x)}2=1+14(exex)2=14(ex+ex)2である。f(x)>0 なので 1+{f(x)}2=12(ex+ex)=f(x) である。

よって曲線の長さはL(s)=0logs1+{f(x)}2dx=0logs12(ex+ex)dx=[12(exex)]0logs=12(s1s)である。

(2)
P の座標は P(logs,12(s+1s)) である。また、接線 l の傾きは f(logs)=12(s1s)=L(s) である。これを m=12(s1s)=s212s とおく。

接線方向のベクトルは (1,m) であり、その長さは1+m2=1+(s212s)2=s2+12sである。Qv<logs を満たすので、P から左向きに接線上を距離 L(s)=m だけ進む。したがって、x 座標の減少量は m1+m2=s21s2+1 であり、y 座標の減少量は m21+m2=(s21)22s(s2+1) である。

よって v=logss21s2+1 である。またw=12(s+1s)(s21)22s(s2+1)=s2+12s(s21)22s(s2+1)=2ss2+1である。

(3)
(2)より R=(v+logs,w)=(s21s2+1,2ss2+1) である。R=(X,Y) とおくと X=s21s2+1,Y=2ss2+1 である。したがって X2+Y2=(s21)2+4s2(s2+1)2=1 である。

また s>1 なので 0<X<1,0<Y<1 である。逆に、単位円の第1象限部分で 0<X<10<Y<1 を満たす点は、X0 から 1 まで動くのに対応して一意に s>1 で表される。

したがって軌跡は、単位円 x2+y2=1 の第1象限の円弧のうち、端点 (0,1),(1,0) を除いた部分である。

別解

解法2(双曲線関数と半角表示)

方針

f=coshxf=sinhx と見て曲線長を処理する。接線上の移動は単位方向ベクトルで求め、最後の有理式を三角関数の半角公式に対応させて軌跡を直読する。

解答

(1)
f(x)=(exex)/2 であり1+f(x)2=f(x)2.したがってL(s)=0logsf(x)dx=12(s1s).(2)
接線の傾きも L(s) である。接線の左向き単位ベクトルに距離 L(s) を掛けて P から引くとv=logss21s2+1,w=2ss2+1.(3)
R=(X,Y) とすればX=s21s2+1,Y=2ss2+1.tan(θ/2)=1/s と置くと s>1 より 0<θ<π/2 であり、半角公式からX=cosθ,Y=sinθ.ゆえに軌跡は単位円の第1象限の円弧から端点 (0,1),(1,0) を除いた部分である。

総評

難度7、目安時間22分。曲線長の積分で 1+f2=f になる美しい構造を見落とさないことが出発点である。(2)では接線の傾きが L(s) と一致するため、距離 L(s) だけ左へ進む計算がきれいに整理される。単位方向ベクトルを使うと、v,w の式を符号まで安定して求められる。(3)は有理式の形から単位円を確認し、s>1 によって端点を含まない第1象限の円弧になることを明記する必要がある。

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出典: 北海道大学 2018年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。