方針
点Aから見た2直線 AB,AC の傾きを求め、2直線のなす角の公式で tanθ を作る。x>0 では分母が正で、角も鋭角とされているため、絶対値の外し方を確認する。得られた x2+5x+12x を微分し、端で0に近づくことも見て最大値を確定する。
解答
(1)
直線 AB の傾きは −2−x2−0=−x+22 であり、直線 AC の傾きは −3−x3−0=−x+33 である。これらをそれぞれ m1,m2 とおくと、2直線のなす角 θ について tanθ=1+m1m2m2−m1 である。 x>0 より (x+2)(x+3)>0 であり、m2−m1=−x+33+x+22=−(x+2)(x+3)x また 1+m1m2=1+(x+2)(x+3)6=(x+2)(x+3)x2+5x+12 である。したがって tanθ=x2+5x+12x である。
(2) T(x)=x2+5x+12x(x>0) とおく。微分するとT′(x)=(x2+5x+12)2x2+5x+12−x(2x+5)=(x2+5x+12)212−x2である。分母は正なので、T′(x)>0 は 0<x<23、T′(x)<0 は x>23 である。
また x→0+0 で T(x)→0、x→∞ で T(x)→0 であるから、最大となるのは x=23 のときである。このとき T(23)=24+10323 であり、有理化すると24+10323⋅24−10324−103=2343−5となる。よって x=23,(tanθ)max=2343−5 である。
別解
解法2(方向ベクトルの内積と面積比を使う)
方針
2本の方向ベクトルのなす角について、「正弦に対応する行列式の絶対値」を「余弦に対応する内積」で割る。最大化は微分せず、分母を x+12/x の相加平均・相乗平均で評価する。
解答
(1)
点 A からの方向ベクトルをu=AB=(−x−2,2),v=AC=(−x−3,3)とする。0<θ<π/2 なので u⋅v>0 であり、tanθ=u⋅v∣u1v2−u2v1∣=(x+2)(x+3)+6x=x2+5x+12x.(2)tanθ=x+5+x121.x>0 だから、相加平均・相乗平均の関係よりx+x12≧212=43であり、等号は x=23 のときに成立する。したがってmaxtanθ=5+431=2343−5,x=23.
総評
難度5、目安時間12分。傾きから角の正接を出す標準問題である。m2−m1 は負になるが、0<θ<2π なので tanθ は正であり、絶対値で処理する必要がある。最大化では微分後の分母が常に正であること、端では値が0に近づくことを確認すると、x=23 が本当に最大であると説明できる。最後の有理化は計算ミスが出やすいので、値とそのときの x を分けて書くとよい。
冊子PDFで見る北大の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 北海道大学 2019年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。