方針
g(t)=2et+e−t は t≧0 で1以上となり、さらに g′(t)=2et−e−t≧0 を満たす。g(t)2−1=(g′(t))2 なので、(2)は f(g(t))=g′(t) として積分する。(3)では p=g(a)、p2−1=g′(a) とおき、接線と x 軸でできる三角形の面積から、曲線下の面積∫1px2−1dxを引く。
解答
(1)
相加平均・相乗平均の関係より、t≧0 で g(t)=2et+e−t≧ete−t=1 である。したがって g(t)≧1 である。
(2) g′(t)=2et−e−t である。またg(t)2−1=(2et+e−t)2−1=4e2t−2+e−2t=(2et−e−t)2である。t≧0 では g′(t)≧0 だから f(g(t))=g(t)2−1=g′(t) である。
したがって∫0af(g(t))g′(t)dt=∫0a{g′(t)}2dt=∫0a(2et−e−t)2dt=41∫0a(e2t−2+e−2t)dt=8e2a−e−2a−2aである。よって∫0af(g(t))g′(t)dt=8e2a−e−2a−2a.(3) q=p2−1 とおく。曲線 C 上の点は (p,q) である。f′(x)=x2−1x より、この点における接線の傾きは qp である。接線の方程式は y−q=qp(x−p) であり、x 軸との交点は y=0 として −q=qp(x−p) より x=p−pq2=p−pp2−1=p1 である。
したがって、接線と x 軸でできる三角形の面積は 21(p−p1)q である。この三角形から、1≦x≦p にある曲線下の面積を引けば、求める面積 S になる。
ここで p>1 なので、ある a>0 が存在して p=g(a)=2ea+e−a と書ける。このとき q=p2−1=g′(a) である。(2)より、置換 x=g(t) を用いると∫1px2−1dx=∫0af(g(t))g′(t)dt=2pq−aである。また ea=p+q なので a=log(p+q)=log(p+p2−1) である。
よってS=21(p−p1)q−2pq−a=21(a−pq)=21{log(p+p2−1)−pp2−1}である。したがってS=21{log(p+p2−1)−pp2−1}である。
別解
解法2(曲線下の面積を部分積分で求める)
方針
(1) (2)で指数表示を整理する。(3)では曲線下の面積を I(p) とおき、部分積分と log(x+x2−1) の微分を使って直接求め、接線下の三角形から差し引く。
解答
(1) et+e−t≧2ete−t=2より g(t)≧1 である。
(2) g′(t)=2et−e−t≧0,g(t)2−1={g′(t)}2だから f(g(t))=g′(t) である。よって∫0af(g(t))g′(t)dt=41∫0a(e2t−2+e−2t)dt=8e2a−e−2a−2a.(3)q=p2−1 とおく。接線はy−q=qp(x−p)であり、x 軸との交点は (1/p,0) である。したがって接線下の三角形の面積はT=21(p−p1)q.曲線下の面積をI(p)=∫1px2−1dxとする。部分積分し、x2=(x2−1)+1 を使うとI(p)=pq−I(p)−∫1px2−1dx.ここでdxdlog(x+x2−1)=x2−11だからI(p)=21{pq−log(p+p2−1)}.求める面積は S=T−I(p) なのでS=21{log(p+p2−1)−pp2−1}.
総評
難度7、目安時間25分。g(t) は双曲線関数型の置換だが、答案では指数の式のまま g(t)2−1=(g′(t))2 を確認すれば高校範囲で処理できる。(2)の積分結果は(3)で曲線下の面積にそのまま使うため、ここを単なる計算で終わらせず、x=g(t) の置換として意識しておくとよい。(3)では接線の x 軸との交点が 1/p になること、求める面積が三角形から曲線下を引いた部分であることを図形的に説明するのが採点上重要である。
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出典: 北海道大学 2019年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。