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熊本大学 2017年度 前期 教育・看護文系数学 第4問

t0でない実数とする.座標平面上の曲線C1:y=(xt)2+2t3t2と曲線C2:y=2x3x2について,以下の問いに答えよ.

(問1)
曲線C1と曲線C2の共有点が2個になるようなtを求めよ.

(問2)
tを(問1)で求めた値とし,曲線C1と曲線C2の共有点をABとする.ただし,点Ax座標は,点Bx座標より小さいとする.このとき,点ABにおける曲線C2の接線lAlBと曲線C1で囲まれた部分の面積を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安25

微分積分図形と方程式 グラフの概形接線・法線面積計算、場合分け

方針

共有点のx座標は三次方程式で決まり,常にx=tを根にもつ。二次因子の判別式と重なりを調べて共有点が2個になるtを決める。t=1を代入して2つの共有点とC2の接線を求め,接線同士の交点を境に積分区間を分けて面積を計算する。

解答

(問1)
共有点のx座標は(xt)2+2t3t2=2x3x2を満たす。整理すると2{x3x2+txt3}=0であり,x3x2+txt3=(xt){x2+(t1)x+t2}である。

二次方程式 x2+(t1)x+t2=0 の判別式を D とするとD=(t1)24t2=(3t1)(t+1)である。また x=t がこの二次方程式の根にもなるのはt2+(t1)t+t2=t(3t1)=0より,t0 だから t=13 のときである。

共有点が2個になるには,二次方程式が重解をもち,その重解が x=t と異なればよい。D=0 より t=13,1 であるが,t=13 では重解が x=t と一致する。したがってt=1である。

(問2)
t=1 のときC1:y=x2+2x2,C2:y=2x3x2である。共有点のx座標は 1,1 であるからA(1,3),B(1,1)である。C2 の導関数は y=6x22x であるから,接線はlA:y=8x+5,lB:y=4x3である。lAlB の交点は (2,11) である。

求める面積は,2x1 では lAlB の差,1x1 では C1lB の差を積分すればよい。したがってS=21{(8x+5)(4x3)}dx+11{(x2+2x2)(4x3)}dx=21(4x+8)dx+11(x1)2dx=2+83=143である。

別解

解法2

方針

共有点方程式を一次因子と二次因子に分け,根の重なりを集合として数える。面積は各境界の差を先に平方・一次式へ因数分解してから積分する。

解答

(問1)
共有点の条件は(xt){x2+(t1)x+t2}=0である。二次因子の判別式はD=(3t1)(t+1)であり,x=tが二次因子の根になる条件はt(3t1)=0である。

異なる共有点が2個になるには,二次因子が重解をもち,その重解がtと異なればよい。D=0からt=1/3,1を得るが,t=1/3ではすべての根がx=tに重なる。したがってt=1である。

(問2)
t=1のときC1:y=x2+2x2で,共有点はA(1,3),B(1,1)である。C2の接線はlA:y=8x+5,lB:y=4x3で,その交点のx座標は2である。

境界の差はlAlB=4(x+2),C1lB=(x1)2と簡単に表せる。したがってS=214(x+2)dx+11(x1)2dx=2+83=143である。

総評

難度7,計算量7。想定時間は25分程度。(問1)は三次式の因数分解後,判別式だけでなく x=t と二次因子の根が重なる場合を確認する必要がある。(問2)は囲まれた領域の上端が途中で変わるため,積分区間を [2,1][1,1] に分けることが主な採点ポイントである。位置づけは差がつく難問であり,前半を確保したうえで時間次第では後半を見送り候補にする。

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出典: 熊本大学 2017年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。