方針
直線と曲線の交点方程式を (x−4)(x2−k)=0 に因数分解し,k の範囲を決める。残り2交点を x=±s として接線を立て,交点座標から s を消去して軌跡を求める。最後に軌跡の放物線と x 軸で囲まれる面積を積分する。
解答
(問1)
直線 l はy+4=k(x−4)である。曲線との交点はx3−4x2−4=k(x−4)−4すなわち(x−4)(x2−k)=0を満たす。点 A 以外に相異なる2点をもつには,x2=k が相異なる2つの実数解をもち,かつ x=4 を解にもたなければよい。したがってk>0,k=16である。
(問2)s=k とおく。s>0, s=4 であり,P,Q の x 座標は s,−s である。曲線の導関数はy′=3x2−8xである。曲線上の x=u における接線はy=(3u2−8u)x−2u3+4u2−4である。u=s と u=−s の接線を連立すると,交点 (X,Y) はX=−4s2,Y=−43s4+4s2−4である。s2=−4X を代入してY=−12X2−16X−4を得る。したがって求める曲線はy=−12x2−16x−4である。ただし x<0 で,k=16 に対応する x=−4 は除かれる。
(問3)
(問2)の曲線と x 軸の交点は−12x2−16x−4=0よりx=−1,x=−31である。この間で曲線は x 軸の上側にある。したがって面積は∫−1−31(−12x2−16x−4)dx=[−4x3−8x2−4x]−1−31=2716.よって求める面積は 2716 である。
別解
解法2(Vietaの関係で接線の交点を対称式化する方法)
方針
A以外の2交点の座標を個別に解かず、2次因子の和と積を使う。
接線方程式では u2=k を保ったまま2本を加減し、交点を k の式で求める。
解答
(問1)
直線 l:y+4=k(x−4) と曲線の交点方程式は(x−4)(x2−k)=0.A以外に相異なる2点をもち、そのどちらもAでないための条件はk>0,k=16.(問2)s=k>0 とおく。x=u における接線はy=(3u2−8u)x−2u3+4u2−4.u=±s, s2=k を代入し、2本の接線の交点を (X,Y) とするとYY=(3k−8s)X−2sk+4k−4,=(3k+8s)X+2sk+4k−4.2式の差と和からX=−4k,Y=−43k2+4k−4.k=−4X を消去してY=−12X2−16X−4を得る。ただし X<0 かつ X=−4 である。
(問3)
軌跡と x 軸の交点は x=−1,−1/3 であり、この区間では軌跡が上側にある。
よって面積は∫−1−1/3(−12x2−16x−4)dx=[−4x3−8x2−4x]−1−1/3=2716.
総評
難度6,計算量7。想定時間は20分程度。交点方程式の因数分解,2本の接線の交点計算,軌跡の面積計算まで続くため計算量は重い。k=16 を除く条件と,軌跡の変数消去での符号処理が主な減点箇所である。位置づけは差がつく標準問題であり,方針を早く固めて計算ミスなく完答したい。 熊本大学2022年度資料20頁(数学①②③解答原稿12頁・医系問題解答8頁)と独立本文を照合し、結論・設問対応・計算過程を再確認した。
冊子PDFで見る熊本大学の微分の問題で問題集を作る
出典: 熊本大学 2022年度 前期数学 教育,医(看護学専攻)学部 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。