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熊本大学 2022年度 前期 理工系理系数学 第3問

x,yを実数とし,f(p)=p2+xp+yとおく.このとき,以下の問いに答えよ.
(問1) p2次方程式f(p)=0が実数解を持つような点(x,y)全体の集合をDとおく.Dxy平面上に図示せよ.
(問2) p2次方程式f(p)=0は実数解を持つとする.f(p)=0の実数解がすべて1以下で,少なくとも1つの実数解は0以上となるような点(x,y)全体の集合をEとおく.Exy平面上に図示せよ.
(問3) 点(x,y)が(問2)の集合E全体を動くとき,x2+y24y+4の最小値を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安18

方程式・不等式図形と方程式関数 判別式、範囲評価、図形的解釈微分による最大最小

方針

(問1)は判別式で領域を出す。(問2)は実根を αβ とし,β1β0 を係数条件へ直す。得られた領域を2つの範囲に分け,(問3)では点 (0,2) から領域への距離の最小として境界を確認する。

解答

(問1)
f(p)=0 が実数解をもつ条件は判別式が 0 以上であることなのでx24y0である。したがってD: yx24であり,放物線 y=x24 の下側の領域である。

(問2)
実数解を αβ とする。すべての実数解が 1 以下である条件は,q=p1 とおいたとき,q の2つの解がともに 0 以下であることと同値である。よってx2,f(1)=1+x+y0が必要である。判別式条件も合わせるとyx24,x2,yx1である。

さらに少なくとも1つの実数解が 0 以上であるためには,2つの実数解がともに負である場合を除けばよい。これは x>0 かつ y>0 の場合である。したがって領域 E2x0ではx1yx24,x0ではx1y0で表される領域である。

(問3)
求める式はx2+y24y+4=x2+(y2)2である。これは点 (x,y) と点 (0,2) の距離の2乗である。

2x0 の上側境界 y=x24 上では,u=x2 とおくとx2+(x242)2=u+(u42)2=u216+44である。x0 の上側境界 y=0 上ではx2+(02)2=x2+44である。また下側境界 y=x1 上ではx2+(x3)292>4である。点 (0,0) は領域 E に含まれ,この点で値は 4 である。したがって最小値は4である。

別解

解法2(根の配置から領域を作り上側境界で評価する方法)

方針

実根を αβ とおき、β1, β0
Vietaの関係で係数平面へ移す。最小化では、各 x に対して点 (0,2) に最も近い
上側境界だけを調べる。

解答

(問1)
判別式からx24y0D: yx24.(問2)
実根を αβ とする。β1 は、
q=p1 による2根がともに0以下ということである。ゆえにx+20,f(1)=1+x+y0.さらに β0 である。x0 なら
α+β=x0 なのでこれは自動的に成り立つ。
x>0 なら2根の和は負だから、β0
αβ=y0 と同値である。したがって{2x0:x1yx2/4,x0:x1y0.(問3)
目的式は点 (0,2) からの距離の2乗x2+(y2)2である。2x0 では yx2/41 だから、
固定した x に対して上側境界で最小となりx2+(y2)2x2+(x242)2=4+x4164.x0 では y0 だからx2+(y2)2x2+44.等号は (x,y)=(0,0)E で成り立つ。よって最小値は4.

総評

難度6,計算量6。想定時間は18分程度。根の条件を係数条件として正確に領域へ直す部分が山場である。(問3)は式を距離の2乗と見て,上側境界と下側境界を分けて確認すると整理しやすい。位置づけは差がつく標準問題であり,方針を早く固めて計算ミスなく完答したい。 熊本大学2022年度資料20頁(数学①②③解答原稿12頁・医系問題解答8頁)と独立本文を照合し、結論・設問対応・計算過程を再確認した。

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出典: 熊本大学 2022年度 前期数学 理,工,医(放射線技術科,検査技術科学専攻),薬学部 第3問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。