方針
(問1)は判別式で領域を出す。(問2)は実根を とし, と を係数条件へ直す。得られた領域を2つの範囲に分け,(問3)では点 から領域への距離の最小として境界を確認する。
解答
(問1)
が実数解をもつ条件は判別式が 以上であることなのでである。したがってであり,放物線 の下側の領域である。
(問2)
実数解を とする。すべての実数解が 以下である条件は, とおいたとき, の2つの解がともに 以下であることと同値である。よってが必要である。判別式条件も合わせるとである。
さらに少なくとも1つの実数解が 以上であるためには,2つの実数解がともに負である場合を除けばよい。これは かつ の場合である。したがって領域 はで表される領域である。
(問3)
求める式はである。これは点 と点 の距離の2乗である。
の上側境界 上では, とおくとである。 の上側境界 上ではである。また下側境界 上ではである。点 は領域 に含まれ,この点で値は である。したがって最小値はである。
別解
解法2(根の配置から領域を作り上側境界で評価する方法)
方針
実根を とおき、, を
Vietaの関係で係数平面へ移す。最小化では、各 に対して点 に最も近い
上側境界だけを調べる。
解答
(問1)
判別式から(問2)
実根を とする。 は、
による2根がともに0以下ということである。ゆえにさらに である。 なら
なのでこれは自動的に成り立つ。
なら2根の和は負だから、 は
と同値である。したがって(問3)
目的式は点 からの距離の2乗である。 では だから、
固定した に対して上側境界で最小となり では だから等号は で成り立つ。よって最小値は
総評
難度6,計算量6。想定時間は18分程度。根の条件を係数条件として正確に領域へ直す部分が山場である。(問3)は式を距離の2乗と見て,上側境界と下側境界を分けて確認すると整理しやすい。位置づけは差がつく標準問題であり,方針を早く固めて計算ミスなく完答したい。 熊本大学2022年度資料20頁(数学①②③解答原稿12頁・医系問題解答8頁)と独立本文を照合し、結論・設問対応・計算過程を再確認した。