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熊本大学 2024年度 前期 理工系数学② 第4問

実数からなる数列{an}n=1,2,3,に対してan+1={3n1(an<1 のとき),log3an(an1 のとき)を満たすとする。以下の問いに答えよ。

(問1) 2以上の自然数nに対してan0であることを示せ。

(問2) a4+a5=1のとき、a3,a4,a5を求めよ。

(問3) a4+a5=1のとき、a1のとりうる値の範囲の最大値と最小値をそれぞれM1,m1とし、a2のとりうる値の範囲の最大値と最小値をそれぞれM2,m2とする。このとき、m1+m2+log3(M1M2)の値を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

数列指数・対数 場合分け、逆算、範囲評価

方針

漸化式の分岐を後ろから逆算する。a4+a5=1ではa4<1の場合が不可能なのでa4=1,a5=0を得る。さらにa3a2a1へ順に戻り、とりうる範囲の最大・最小を読む。

解答

(問1)
n=1の式から、a1<1ならa2=1a11ならa2=log3a10である。したがってa20である。

n2an0とする。an<1ならan+1=3n1>0an1ならan+1=log3an0である。よって数学的帰納法により、2以上の自然数nに対してan0である。

(問2)
a4<1ならa5=33=27となり、a4+a5=1に反する。したがってa41でありa5=log3a4である。a4+log3a4=1で、左辺はa41で増加するからa4=1,a5=0である。

次にa3<1ならa4=32=9となるので不適である。よってa31かつlog3a3=1でありa3=3である。

(問3)
a3=3となるa2を求める。a2<1ならa3=3であり、a21ならa3=log3a2=3よりa2=27である。したがって0a2<1またはa2=27である。よってm2=0,M2=27である。

またa1<1ならa2=1となり不適である。したがってa11で、a2=log3a1である。上のa2の範囲から1a1<3またはa1=327である。よってm1=1,M1=327である。したがってm1+m2+log3(M1M2)=1+0+log3(32727)=31である。

別解

解法2(逆像の木を作る)

方針

各段の値を作る直前の値(逆像)を列挙する。a5からa4,a3を一意に戻し、a3=3の逆像をa2、さらにa2の逆像をa1として集合で整理する。

解答

(問1)
a1<1ならa2=1a11ならa2=log3a10なのでa20である。さらにan0なら、an<1の枝ではan+1=3n1>0an1の枝ではan+1=log3an0である。帰納法によりan0(n2).(問2)
a4<1ならa5=27となってa4+a5=1に反する。よってa41で、a4+log3a4=1.左辺はa41で狭義単調増加であり、a4=1が解なのでa4=1,a5=0.a4=1の逆像を調べると、a3<1の枝はa4=9となるため不適であり、log3a3=1からa3=3.(問3)
a3=3の逆像はa2[0,1)またはa2=27.したがってm2=0,M2=27である。次にa1<1ならa2=1となり上の集合に入らない。a11ではa2=log3a1だからa1[1,3)またはa1=327.よってm1=1,M1=327である。以上からm1+m2+log3(M1M2)=1+0+log3(32733)=31.

総評

難度6、計算量5、想定25分。条件付き漸化式は前向きに追わず、a4+a5=1から逆算する。解法1は枝を順に場合分けし、解法2は各値の逆像の集合を作った。a2[0,1){27}a1[1,3){327}という区間と孤立値を混同しないことが重要で、最終値は31で一致する。

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出典: 熊本大学 2024年度 前期 数学②(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。