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熊本大学 2023年度 前期数学① 第1問

数列{an}
a1=23,2(anan+1)=(n+2)anan+1n=1,2,3,
により定める.以下の問いに答えよ.
(問1) a2,a3を求めよ.
(問2) an0を示せ.
(問3) 1an+11annの式で表せ.
(問4) 数列{an}の一般項を求めよ.

難易度4/ 10計算量3/ 10目安10

数列 漸化式の変形置換和の計算、誘導利用

方針

初期値を代入して a2,a3 を求める。正であることを帰納法で示し,逆数の階差に直すと一次式になるので,和をとって一般項を求める。

解答

(問1)
n=1 を代入すると2(23a2)=323a2=2a2であるから,a2=13 である。n=2 を代入すると2(13a3)=413a3であるからa3=15である。

(問2)
a1=23>0 である。an>0 と仮定すると,漸化式は{2+(n+2)an}an+1=2anと書ける。左辺の係数も右辺も正であるから an+1>0 である。よって帰納法により,すべての nan>0 であり,特に an0 である。

(問3)
(問2)より anan+10 であるから,与式を anan+1 で割って2(1an+11an)=n+2を得る。したがって1an+11an=n+22である。

(問4)
n2 のとき,(問3)より1an=32+k=1n1k+22=32+(n1)(n+4)4=(n+1)(n+2)4.これは n=1 でも成り立つ。したがってan=4(n+1)(n+2)である。

別解

解法2(漸化式へ明示式を直接代入)

方針

漸化式を an+1 の有理式に直し、初期項から推測した一般項を数学的帰納法で直接証明する。逆数の階差は得られた明示式から再計算し、元の漸化式との整合性を確認する。

解答

(問1)
漸化式はan+1=2an2+(n+2)anと書ける。これに a1=2/3 を順に代入してa2=13,a3=15を得る。

(問2)
a1>0 であり、上式で an>0 なら分子・分母は正である。したがって帰納法により an>0、特に an0 である。

(問4)
初期項からan=4(n+1)(n+2)と予想する。n=1 でこれは正しい。n=k で正しいと仮定するとak+1=8(k+1)(k+2)2+4k+1=4(k+2)(k+3).よって数学的帰納法により一般項は上式である。

(問3)
一般項から1an+11an=(n+2)(n+3)(n+1)(n+2)4=n+22であり、元の漸化式から得られる関係と一致する。

総評

難度4,計算量3。想定時間は10分程度。逆数をとるための非零性確認を省かずに書けるかがポイントである。階差が (n+2)/2 になるため,和の計算は軽い。位置づけは必答の得点源であり,途中計算を丁寧に残して確実に取り切りたい。

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出典: 熊本大学 2023年度 前期 数学①(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。