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熊本大学 2025年度 前期数学② 第1問

次のように定められた複素数の数列{zn}を考える。
z1=1,zn+1=(1+i)zn+(2+i)znn=1,2,3,
ただし,iは虚数単位であり,znznと共役な複素数である。以下の問いに答えよ。
(問1) αn=zn+znn=1,2,3,とおくとき,数列{αn}の一般項を求めよ。
(問2) βn=(2i)zn(2+i)znn=1,2,3,とおくとき,数列{βn}の一般項を求めよ。
(問3) 数列{zn}の一般項を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18

複素数平面数列 実部虚部比較、漸化式の変形、誘導利用

方針

zn=xn+yni とおくと,漸化式は xn+1=3xnyn+1=2xnyn になる。誘導で与えられた αn,βn がそれぞれこの連立漸化式の独立な成分を取り出していることを確認し,二つの等比数列から zn を復元する。

解答

(問1)
zn=xn+yniとおく。漸化式よりzn+1=3xn+(2xnyn)iであるからxn+1=3xnである。z1=1よりx1=1であり、αn=zn+zn=2xnだからαn=23n1である。

(問2)βn=(2i)zn(2+i)zn=2i(2ynxn)である。また2yn+1xn+1=2(2xnyn)3xn=(2ynxn)であるからβn+1=βnとなる。β1=2iなのでβn=2(1)niである。

(問3)
(問1)よりxn=3n1である。また(問2)より2ynxn=(1)nであるからyn=3n1+(1)n2である。したがってzn=3n1+3n1+(1)n2iである。

別解

別解(共役を保ったまま誘導式を計算)

方針

実部・虚部へ分けず,漸化式とその共役を辺々加えて αn+1 を求める。次に定義へ漸化式を代入して βn+1=βn を示し,znαn,βn の一次結合として復元する。

解答

(問1)
漸化式とその共役zn+1=(1i)zn+(2i)znを加えるとαn+1=3(zn+zn)=3αn.α1=2 よりαn=23n1.(問2)
定義へ二つの漸化式を代入して整理するとβn+1=(2i)zn+1(2+i)zn+1=(2i)zn+(2+i)zn=βn.β1=2i だから βn=2(1)ni である。

(問3)
連立一次式αn=zn+zn,βn=(2i)zn(2+i)znzn について解くとzn=(2+i)αn+βn4.よってzn=3n1+3n1+(1)n2i.

総評

【公式解答例との対応】公式は漸化式と共役式を直接操作する。本解答は実部・虚部に分ける標準解法と,公式型の複素数のまま進める別解を併記し,αn=23n1βn=2(1)nizn=3n1+{3n1+(1)n}i/2 の一致を確認した。

難度5,計算量5,想定時間18分。β1=2i なので βn=2(1)ni となる符号に注意する。復元式の係数4は連立式を実際に解いて確認するのが安全である。

【独立検算】n=1,2,3,4 を元の漸化式で生成し,一般項へ代入して実部・虚部が一致することを確認した。

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出典: 熊本大学 令和7年度一般選抜(前期日程)数学②(公式問題・解答例)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。