方針
(γ−α)/(β−α) を u として与式を整理する。正三角形では u が 60∘ の回転比になり,最後は重心条件と連立する。
解答
(問1)
d=β−α,u=β−αγ−α とおく。d=0,β=α+d,γ=α+ud を与式に代入して整理するとw2d2−4u2d2=0となる。よって(β−αγ−α)2=4w2.(問2)
正三角形ではβ−αγ−α=21+3iまたは21−3i.また問1より u=±w/2。w の実部,虚部がともに正であることからw=1+3i.(問3)
正三角形条件から γ−α=2w(β−α)。α=w,d=β−w とおくと γ=w+2wd。重心条件より3w+(w+d)+(w+2wd)=2w2.したがってd=w+23w(w−2)=−3+3i.w=1+3i なのでβ=−2+23i,γ=−2.
別解
解法2(式の直接因数分解と重心回転)
方針
与式を一方へ移して α,β,γ の差の平方に直接まとめる。正三角形の頂点は重心の周りに120度ずつ並ぶため、(問3)は連立方程式ではなく重心からの回転で求める。
解答
(問1)
与式を左辺に移して α2 の係数を整理すると0=w2α2+w2β2−2w2αβ−4α2−4γ2+8αγである。したがってw2(β−α)2−4(γ−α)2=0となる。α=β より(β−αγ−α)2=4w2である。
(問2)u=β−αγ−αとおく。正三角形であるための条件はu=eiπ/3またはu=e−iπ/3である。また(問1)より w=±2u である。これら4候補のうち実部と虚部がともに正であるものはw=1+3iだけである。
(問3)
正三角形の重心を G とする。正三角形では重心と外心が一致し、3頂点は G の周りに120度ずつ並ぶ。ここでG=2w2=−1+3i,A=w=1+3iだからGA=2である。このベクトルを 2π/3 と 4π/3 だけ回転すると2e2πi/3=−1+3i,2e4πi/3=−1−3iである。したがって残る2頂点はG+2e2πi/3=−2+23i,G+2e4πi/3=−2である。(問1)の向き u=w/2=eiπ/3 と一致するように対応させるとβ=−2+23i,γ=−2を得る。
総評
難度6,計算量6。想定時間は22分程度。長い与式は展開し切るのではなく、w2(β−α)2−4(γ−α)2 へまとめることが核心である。正三角形の向きは2通りあるが、w の象限条件と差の比で一意に決まる。重心が外心でもあることを使う別解は(問3)の計算を大きく減らす。
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出典: 熊本大学 2021年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。