Evolton

熊本大学 2025年度 前期数学③ 第3問

xyz空間において,5A(3,0,0),B(0,3,0),C(0,3,0),D(3,0,3),P(0,0,1)をとる。点Pを通りx軸に平行な直線をlとする。四面体ABCDlの周りに1回転させるとき,この四面体が通過する部分の体積Vを求めよ。ただし,四面体は内部も含むものとする。

難易度8/ 10計算量7/ 10目安35

積分ベクトル図形と方程式 座標設定体積計算、場合分け

方針

回転軸に垂直な平面 x=t で切る。四面体の断面は yz 平面内の長方形で,回転軸は点 (0,1) に見える。長方形をこの点の周りに回転した通過領域について,軸点が長方形の外か内か,最遠頂点がどちらかにより 0t11t22t3 に分け,断面積を積分する。

解答

0x3で、四面体を平面x=一定で切る。この断面をyz平面で見ると(3x)y3x,0zxで表される長方形である。回転軸lはこの断面では点(y,z)=(0,1)に対応する。

この長方形を点(0,1)の周りに回転したときの面積をA(x)とする。0x1では軸点が長方形の外にあり、内半径は1x、外半径の平方は(3x)2+1である。したがってA(x)=π{(3x)2+1(1x)2}=π(94x)である。

1x2では軸点が長方形内にあり、外半径の平方は(3x)2+1であるからA(x)=π{(3x)2+1}である。

2x3では軸点が長方形内にあり、外半径の平方は(3x)2+(x1)2であるからA(x)=π{(3x)2+(x1)2}である。

よって求める体積はV=01π(94x)dx+12π{(3x)2+1}dx+23π{(3x)2+(x1)2}dx=π(7+103+83)=13πである。

【断面の見取り図】

0t<1 では回転軸が長方形の外にあるため内円が抜ける。t1 では軸点を含み,通過領域は円板になる。さらに t=2 で最遠頂点が下端側から上端側へ切り替わる。

総評

【公式解答例との対応】公式の断面法と照合し,三つの断面積 π(94t)π(t26t+10)π(2t28t+10) および体積 13π の一致を確認した。

難度8,計算量7,想定時間35分。三次元の回転体を外観から直接求めるのではなく,回転軸に垂直な x=t 断面で処理することが決定的である。t=1 は軸点が長方形へ入る境界,t=2 は最遠頂点が切り替わる境界であり,場合分けの根拠が異なる。

【独立検算】四面体の各面の一次不等式から断面が y3t, 0zt であることを再導出し,各区間の端 t=0,1,2,3 で断面積が連続すること,三積分の値が 7π,10π/3,8π/3 であることを確認した。

冊子PDFで見る熊本大学の積分の問題で問題集を作る

出典: 熊本大学 令和7年度一般選抜(前期日程)数学③(公式問題・解答例)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。