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熊本大学 2020年度 前期数学② 第3問

0<t<π/2 とする。曲線y=1cos2x(0x<π2)x 軸、y 軸、直線 x=t で囲まれる図形を y 軸のまわりに1回転してできる立体の体積を V(t) とする。次の問いに答えよ。

(1) 0<a<b<π/2 のとき、π(b2a2)1cos2aV(b)V(a)π(b2a2)1cos2bを示せ。

(2) (1) を用いてddtV(t)=2πt1cos2tを示せ。

(3) V(π/3) を求めよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

積分微分 体積計算定積分評価、はさみうち、部分積分

方針

sec2x の単調増加性を使い、axb の回転部分を高さ sec2asec2b の円環柱ではさむ。得た不等式を差商に変え、最後は V を積分する。

解答

(1)

0x<π/2 では 1/cos2x は単調に増加する。V(b)V(a) は、半径 ab の間の部分を回転してできる体積である。この部分は、高さ 1/cos2a の円環柱を含み、高さ 1/cos2b の円環柱に含まれる。

円環の底面積は π(b2a2) だから、π(b2a2)1cos2aV(b)V(a)π(b2a2)1cos2b.(2)

h>0 とし、(1) に a=t, b=t+h を代入して h で割るとπ(2t+h)1cos2tV(t+h)V(t)hπ(2t+h)1cos2(t+h).h+0 とすれば、はさみうちにより右微分係数は2πt1cos2t.左側については (1) に a=t+h, b=th<0)を用いれば同じ極限を得る。したがってV(t)=2πt1cos2t.(3)

V(0)=0 だからV(π3)=2π0π/3t1cos2tdt.部分積分によりt1cos2tdt=ttant+log(cost).よってV(π3)=2π[ttant+log(cost)]0π/3=233π22πlog2.

別解

解法2(円筒殻の積分式から統一的に示す)

方針

半径 x、厚さ dx、高さ sec2x の円筒殻を積み重ね、V(t)=2π0txsec2xdxを得る。この式から(1)の評価、(2)の微分、(3)の値を順に導く。

解答

半径 x、高さ 1/cos2x の薄い円筒殻の体積は2πx1cos2xdxだから、V(t)=2π0tx1cos2xdx.(1)

axb では1cos2a1cos2x1cos2b.正の 2πx を掛けて [a,b] で積分すると1cos2aab2πxdxV(b)V(a)1cos2bab2πxdx.ここでab2πxdx=π(b2a2)より、所要の不等式を得る。

(2)

積分で定めた関数の微分によりV(t)=2πt1cos2t.これは(1)の差商をはさみうちした結果と一致する。

(3) V(π3)=2π0π/3tsec2tdt=2π[ttant+log(cost)]0π/3=233π22πlog2.

総評

難度7、目安時間25分。(1) の π(b2a2) は円の面積ではなく、半径 a,b の間の円環の面積である。(2) は右微分だけで終えず左側も同値に確認する。(3) の部分積分ではtantdt=log(cost)なので、結果が ttant+log(cost) となる符号に注意する。積分はすべて独立した別行立てで、小さいインライン積分を避けた。

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出典: 熊本大学 2020年度 前期 数学②(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。