Evolton

熊本大学 2025年度 前期数学③ 第2問

α0ではない複素数とする。z=62+22iとおき,β=zα,γ=z2αとおく。0,α,β,γはそれぞれ複素数平面上の点O,A,B,Cを表すとする。ただし,iは虚数単位である。以下の問いに答えよ。
(問1) BOCを求めよ。
(問2) 複素数δに対し,δが表す複素数平面上の点をDとするとき,線分BDの垂直二等分線はA,Cを通るとする。このようなδαを用いて表せ。
(問3) 0<θ<πとする。点Dを,点Cを中心にθだけ回転した点がBであるとする。このときsinθを求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安25

複素数平面図形と方程式 複素数の極形式、回転・拡大図形的解釈

方針

z=2(cos(π/6)+isin(π/6)) と読む。全点に共通の非零複素数 α を掛ける操作は回転拡大なので,まず α=1 に正規化する。垂直二等分線の条件を直線 AC に関する反射と読み,最後は点 C からの二ベクトルの行列式と長さで sinθ を求める。

解答

(問1)z=62+22i=2(cosπ6+isinπ6)である。β=zα,γ=z2αであるから、OBからOCへの偏角の増加はπ/6である。したがってBOC=π6である。

(問2)
全体をαで割って考え、最後にαを掛け戻す。すなわちA=1B=zC=z2としてよい。このときz2=1+3iであり、直線ACは実部が1の直線である。線分BDの垂直二等分線がA,Cを通るには、DBを直線ACについて対称移動した点である。したがってD=262+22iである。よってδ=(262+22i)αである。

(問3)
(問2)と同じくα=1として計算する。C=1+3i,B=62+22i,D=262+22iである。Cから見た二つのベクトルはCB=(621,223),CD=(162,223)であり、長さは等しい。a=621b=322とおくとsinθ=2aba2+b2である。これを整理してsinθ=3236を得る。

【正規化後の反射図】

直線 ACRew=1 であり,B,D はこの直線に関して対称である。

総評

【公式解答例との対応】公式解答例の正規化・反射と照合し,BOC=π/6δ=(26/2+2i/2)αsinθ=(323)/6 の一致を確認した。

難度6,計算量5,想定時間25分。z=2 であり単位複素数ではないが,角度には偏角 π/6 だけが効く。α は非零なので全体を割る正規化が可能で,回転拡大は垂直二等分線・角度を保つ。

【独立検算】正規化後に AB=ADCB=CD を確認した。行列式による正弦を根号体で整理し,数値 0.41843 でも公式値と一致した。

冊子PDFで見る熊本大学の複素数平面の問題で問題集を作る

出典: 熊本大学 令和7年度一般選抜(前期日程)数学③(公式問題・解答例)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。