方針
奇数番目と偶数番目を 2j−1,2j とおいて明示し,1組ごとの和 a2j−1+a2j を求める。S2n は組ごとの和の総和,S2n−1 はそこから a2n を引く。最後は S2j−1+S2j を j の多項式にして和の公式を使う。
解答
(問1)a1=0,a2=0,a3=8,a4=4,a5=24,a6=12である。したがってS5=0+0+8+4+24=36,S6=36+12=48である。
(問2)
j を正の整数とするとa2j−1=(2j−1)2−1=4j(j−1),a2j=21(2j)2−2j=2j(j−1)である。したがってa2j−1+a2j=6j(j−1)であるからS2n=j=1∑n6j(j−1)=6{j=1∑nj2−j=1∑nj}=2n(n−1)(n+1)である。またS2n−1=S2n−a2n=2n(n−1)(n+1)−2n(n−1)=2n2(n−1)である。
(問3)
(問2)よりS2j−1+S2j=2j2(j−1)+2j(j−1)(j+1)=2j(j−1)(2j+1)である。したがってℓ=1∑2nSℓ=j=1∑n2j(j−1)(2j+1)=j=1∑n(4j3−2j2−2j)=n2(n+1)2−3n(n+1)(2n+1)−n(n+1)=3n(n+1)(n−1)(3n+4).
別解
解法2(問3:二重和の順序交換)
方針
S1+⋯+S2n の中で各 ak が何回現れるかを数え,和の順序を交換する。奇数番目と偶数番目を分ければ,一度の多項式和で処理できる。
解答
(問3)
ak は Sk,Sk+1,…,S2n の 2n−k+1 個に現れるからℓ=1∑2nSℓ=k=1∑2n(2n−k+1)ak.ここでa2j−1=4j(j−1),a2j=2j(j−1)を代入するとℓ=1∑2nSℓ=j=1∑n{2(n−j+1)⋅4j(j−1)+(2n−2j+1)⋅2j(j−1)}=j=1∑n2j(j−1)(6n−6j+5).∑j,∑j2,∑j3 の公式で整理してℓ=1∑2nSℓ=3n(n+1)(n−1)(3n+4)を得る。
総評
難度4,計算量5,想定時間15分。公式の出題意図は,偶奇で定義された数列を適切にまとめ,基本的な和の公式を使うこと。対ごとに S2j−1+S2j を足す方法と,各 ak の出現回数を数えて二重和を交換する方法を併記した。n=1,2,3 を直接代入して一般式を検算できる。公式略解の S5=36,S6=48 と3本の一般式に一致する。
冊子PDFで見る熊本大学の数列の問題で問題集を作る
出典: 熊本大学 令和8年度一般選抜(前期日程)数学2(公式問題・略解・出題意図)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。