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京都大学 1993年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第5問

Oを中心とする半径1の球面上に3点ABCがある.
線分BCCAABの中点をそれぞれPQRとする.
線分OPOQORのうち少なくとも1つは長さが12以上であることを証明せよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安10

ベクトル論証・証明 背理法、内積の利用不等式評価

方針

各点の位置ベクトルを単位ベクトルとみなし、中点までの距離を内積で表す。3本すべてが 1/2 未満と仮定すると3組の内積の和が小さくなりすぎ、a+b+c20 に反する。

解答

A,B,C の位置ベクトルを a,b,c とする。半径が1だからa=b=c=1.中点 P の位置ベクトルは (b+c)/2 である。

3本とも長さが 1/2 未満であると仮定する。するとb+c2<12より b+c2<1、従って2+2bc<1,bc<12.同様にca<12,ab<12.したがってa+b+c2=3+2(ab+bc+ca)<0となり矛盾する。よって OP,OQ,OR の少なくとも1本は長さ 1/2 以上である。

別解

解法2

方針

3中点への距離の2乗の和を計算する。位置ベクトルの和の長さの2乗を用いると平均が少なくとも1/4と分かり、最大の1本を評価できる。

解答

A,B,Cの位置ベクトルをa,b,cとする。いずれも長さ1である。中点の位置ベクトルからOP2+OQ2+OR2=14{b+c2+c+a2+a+b2}=14{6+2(ab+bc+ca)}.一方、a+b+c2=3+2(ab+bc+ca)0.よってOP2+OQ2+OR2=3+a+b+c2434.3個の平方の少なくとも1個は1/4以上なので、max{OP,OQ,OR}12.

総評

空間ベクトルの内積を使う簡潔な証明問題で目安は10分。3本すべてが短いと仮定する背理法と、最後に長さの2乗が負になる矛盾を明示する。 方針だけでなく、条件を使う箇所、途中式、等号・境界の判定まで答案に明記することが安定得点につながる。 2解法の結論を照合し、定義域、端点、必要十分性、等号条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式も併記している。

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出典: 京都大学 1993年度 後期日程 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。