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京都大学 1992年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

ABCの外心Oから直線BCCAABに下ろした垂線の足をそれぞれPQRとするとき,
OP+2OQ+3OR=0が成立しているとする.

(1) OAOBOCの関係式を求めよ.

(2) Aの大きさを求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安22

ベクトル三角関数 ベクトル成分計算内積の利用三角比の利用

方針

外心を原点に置き,OA,OB,OC を同じ長さのベクトルとして扱う。円の中心から弦へ下ろした垂線は弦を二等分するので,P,Q,R はそれぞれ対応する辺の中点である。これで(1)の一次関係が出る。(2)は外接円半径を1としてよく,(1)の式と a,b,c との内積を取って3つの内積を求め,最後に A の余弦を baca から計算する。

解答

(1) O を原点とし,a=OA,b=OB,c=OCとおく。

円の中心から弦に下ろした垂線はその弦を二等分する。したがって,P,Q,R はそれぞれ BC,CA,AB の中点でありOP=b+c2,OQ=c+a2,OR=a+b2である。これを条件式に代入するとb+c2+2c+a2+3a+b2=0である。両辺を2倍して整理すれば 5a+4b+3c=0 となる。よって求める関係式は5OA+4OB+3OC=0である。

(2)
角度は拡大縮小で変わらないので,外接円の半径を1としてよい。このとき a=b=c=1 である。またx=ab,y=bc,z=caとおく。

(1) の式 5a+4b+3c=0a,b,c との内積をそれぞれ取ると 5+4x+3z=0, 5x+4+3y=0, 5z+4y+3=0 を得る。この連立方程式を解く。第2式から y=5x+43 であり,第1式から z=5+4x3 である。これを第3式に代入すると 5(5+4x3)+4(5x+43)+3=0 である。両辺を3倍して 2520x20x16+9=0 すなわち 40x32=0 となるから x=45 である。したがって y=0,z=35 である。 A は,ベクトル AB=baAC=ca のなす角である。よって(ba)(ca)=yxz+1=0+45+35+1=125である。また ba2=22x=2+85=185, ca2=22z=2+65=165 である。したがってcosA=125185165=12となる。0<A<π より A=π4 である。

総評

外心から辺の直線へ下ろした垂線の足が弦の中点になることを使うベクトル問題である。目安時間は22分。(1)は中点ベクトルの代入だけで済むが,(2)は内積の連立を丁寧に解く必要がある。よくある誤りは,P,Q,R を高さの足としてだけ見て中点性を使わないこと,外接円半径を1にした後の内積計算で分母を落とすこと,最後に Abc のなす角と取り違えることである。

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出典: 京都大学 1992年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。