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京都大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

正4面体の4つの頂点をABCDとする。
st0<s<10<t<1を満たす実数とし,

線分ABs:1sに内分する点をE

線分ACt:1tに内分する点をF

線分ADt:1tに内分する点をG

とおく。
3点EFGを通る平面が,3点BCDを通る円と共有点を持つためにstの満たすべき条件を求め,
(s,t)の範囲を平面上に図示せよ。

難易度8/ 10計算量7/ 10目安30

ベクトル図形と方程式 座標設定、範囲評価、図形的解釈

方針

Aを原点とし,B,C,D方向の係数で点を表す。平面EFGλ/s+μ/t+ν/t=1,平面BCDλ+μ+ν=1という形で表せるので,交線上ではB方向の係数λが一定になる。あとは,正三角形BCDの外接円上でλが動ける範囲を平面座標で求め,1/3λ1と照合する。s=tt<st>sを分け,実際に共有点を持つのはt4s/(1+3s)のときであると結論する。

解答

Aを原点とし,点の位置を X=λB+μC+νD の形で表す。ここでB,C,DはそれぞれAB,AC,ADを表すものとする。

E,F,GE=sB,F=tC,G=tD である。平面EFG上の点は,あるα,β,γについて X=αE+βF+γG,α+β+γ=1 と表される。したがって λ=sα,μ=tβ,ν=tγ であり,平面EFGλs+μt+νt=1 で表される。

一方,平面BCD上の点は λ+μ+ν=1 を満たす。したがって,平面EFGと平面BCDの交線上では,μ+ν=1λを用いて λs+1λt=1 となる。 s=tなら,平面EFGλ+μ+ν=s となり,0<s<1なので平面BCDとは交わらない。したがってこの場合は共有点をもたない。

以下,stとする。上の式を解くと tλ+s(1λ)=st であるから (ts)λ=s(t1) となり,λ=s(1t)st を得る。つまり,交線上ではB方向の係数λが一定である。

次に,正三角形BCDの外接円上でλがとる範囲を求める。平面BCD上に座標を取り,外接円を単位円としてB=(1,0),C=(12,32),D=(12,32)とおく。X=λB+μC+νDλ+μ+ν=1x座標はx=λ12(μ+ν)=λ12(1λ)=3λ12である。外接円上では1x1なので 13λ121 であり,13λ1 を得る。逆にこの範囲のλに対しては,対応するx座標の縦線が外接円と交わるので,この条件は必要十分である。

したがって,共有点をもつ条件は 13s(1t)st1 である。 t<sのときはst>0で,s(1t)st1=t(1s)st>0 だからλ>1となり,共有点をもたない。 t>sのときはst<0で,s(1t)>0だからλ<0である。よってλ1は自動的に満たされ,残る条件は s(1t)st13 である。ここでst<0に注意して変形すると 3s(1t)ts すなわち 4st(1+3s) である。したがって t4s1+3s を得る。 0<s<1のもとでは s<4s1+3s<1 であるから,この条件はt>sも含んでいる。よって求める条件は 0<s<1,4s1+3st<1 である。

図示すると,(s,t)平面の正方形0<s<10<t<1の中で,曲線 t=4s1+3s 上およびその上側の部分である。ただし上端t=1と左右の端s=0,1は含まない。曲線は(0,0)から(1,1)へ向かう増加曲線で,境界曲線自体は0<s<1の範囲で含まれる。

別解

解法2

方針

平面 EFG と底面の交線が CD に平行であることを使う。底面の正三角形で、円と交わる平行線の位置を外接円の射影範囲へ読み替える。

解答

A を原点とし、点をX=λB+μC+νDと表す。平面 BCD 上ではλ+μ+ν=1.E=sB, F=tC, G=tD だから、平面 EFGλs+μ+νt=1.両平面の交線上ではλs+1λt=1,よって st のときλ=s(1t)st.(1)s=t なら2平面は平行で異なるから共有点はない。

底面の正三角形の外接円を単位円とし、B=(1,0),C=(12,32),D=(12,32)と置く。X の横座標はx=λ12(1λ)=3λ12.直線 λ=一定 が外接円と交わる条件は1x1,すなわち13λ1.(2)t<s では (1) が1より大きくなり不適である。
t>s では λ<0 なので、(2)の左側だけを調べればよい。s(1t)st13st<0 に注意して変形するとt4s1+3s.したがって求める範囲は0<s<1,4s1+3st<1.

総評

正四面体の切断平面と,底面三角形の外接円との交わりを調べる難問。難度は高く,目安時間は30分前後。空間図形のまま考えると見通しが悪いが,Aを原点にしてB,C,D方向の係数で点を表すと,交線が「λ一定」の直線になる。採点上は,s=tの場合を除外すること,外接円上で1/3λ1となる理由を座標で説明すること,さらにstの符号に注意して不等式を変形することが重要である。図示では境界曲線を含み,t=1s=0,1を含まない点を明確にしたい。

空間の交線を底面上の平行線へ落とし、外接円との交差条件を λ の範囲として評価した。境界曲線は含む。

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出典: 京都大学 1994年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。