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京都大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第5問

4個の整数 1,a,b,c1<a<b<c を満たしている.
これらの中から相異なる2個を取り出して和を作ると,1+a から b+c までの
すべての整数の値が得られるという.a,b,c の値を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安14

整数場合の数 数え上げ、範囲評価、場合分け

方針

4個の数から相異なる2個を選ぶ和は最大でも6種類しかない。一方、条件は 1+a から b+c までの連続した整数をすべて作るというものなので、その個数 b+ca が6以下でなければならない。さらに ba+1, ca+2 から a2,3 に絞り、残った少数の候補について実際に和が連続しているかを確認する。

解答

4個の整数 1,a,b,c から相異なる2個を選ぶ方法は6通りである。したがって、作れる和の種類は多くても6個である。

一方、条件より 1+a,1+a+1,,b+c までのすべての整数が得られる。この区間に含まれる整数の個数は (b+c)(1+a)+1=b+ca である。よって b+ca6 が必要である。

また 1<a<b<c で整数だから、ba+1,ca+2 である。したがって b+ca(a+1)+(a+2)a=a+3 である。これと b+ca6 より a3 である。さらに 1<a なので、a=2またはa=3 に限られる。

まず a=2 の場合を考える。このとき b+c26 より b+c8 である。また 3b<c なので、候補は (b,c)=(3,4),(3,5) だけである。 (a,b,c)=(2,3,4) のとき、和は 1+2=3,1+3=4,1+4=5, 2+3=5,2+4=6,3+4=7 であり、3 から 7 までのすべての整数が得られる。 (a,b,c)=(2,3,5) のとき、和は 3,4,6,5,7,8 であり、並べ替えると 3,4,5,6,7,8 なので条件を満たす。

次に a=3 の場合を考える。このとき b+c36 より b+c9 である。また 4b<c だから、候補は (b,c)=(4,5) だけである。このとき和は 1+3=4,1+4=5,1+5=6, 3+4=7,3+5=8,4+5=9 であり、4 から 9 までのすべての整数が得られる。

以上より (a,b,c)=(2,3,4),(2,3,5),(3,4,5) である。

別解

解法2

方針

6個の和を小さい順・大きい順から見る。最小は 1+a
その次は 1+b なので、連続性から b=a+1 が必要である。
さらに得るべき整数の個数が6以下であることを使えば a3 となり、
少数の候補だけを完全に検査できる。

解答

6個の和のうち最小は 1+a である。2番目に小さい和は
1+b である。実際、これ以外の和は a+b>1+b または 1+c>1+b である。
条件より最初の2つの値は連続するから1+b=(1+a)+1,b=a+1.一方、1+a から b+c までの整数は b+ca 個あり、
6通りの選び方で全部を作るのでb+ca6.ba+1, ca+2 も用いると a+36
よって a=2 または 3 である。

a=2 なら b=3 で、b+ca6 より c=4,5
それぞれの和の集合は{3,4,5,6,7},{3,4,5,6,7,8}となり条件を満たす。a=3 なら b=4 で、同じ不等式から c=5 のみ。
和は {4,5,6,7,8,9} で条件を満たす。したがって(a,b,c)=(2,3,4), (2,3,5), (3,4,5).

総評

難度は10段階中5、計算量は4。目安時間は14分。解法1は本番答案として再現しやすい標準方針、解法2は構造を別方向から確認する方針である。

作れる和は重複を含め最大6種類である。連続整数の個数から候補を有限個へ落とし、最後は各候補が実際にすべての値を作ることまで確認する。

採点では、必要条件だけで止めず十分性・端点・小問番号を明示する。積分・総和・極限は独立行、分数は読みやすい表示寸法に統一し、問題固有の図は論理を補助する位置に置いた。

冊子PDFで見る京大の整数の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 2002年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。