方針
の累乗は指数を4で割った余りだけで決まる。したがって は、指数 の差 がすべての整数 について4の倍数になることと同値である。差を と展開し、 の係数と定数項がともに4の倍数になる条件を調べる。最後に逆向きの確認をして、必要十分条件として答える。
解答
である。 は指数 を4で割った余りだけで決まるから、 がすべての整数 について成り立つことは がすべての整数 について4の倍数であることと同値である。
この差を計算すると である。
まず、これがすべての整数 で4の倍数になるなら、 を1増やしたときの差である も4の倍数でなければならない。そこで とおく。このとき定数項は である。 は奇数なので、 が4の倍数であるためには が偶数であることが必要である。したがって は8の倍数でなければならない。
逆に とおくと は4の倍数であり、また も4の倍数である。よって任意の整数 について が成り立つ。
以上より、求める正の整数 は すなわち8の正の倍数である。
別解
解法2(8項を並べて最小周期を確認する)
方針
指数 を4で割った余りを8項だけ並べる。
8ずらすと指数差が必ず4の倍数になることと、
1から7のずれでは並びが一致しないことを確認する。
解答
を4で割った余りを
について並べるとである。したがって の8項は一方、はすべての整数 で4の倍数だからよって8は周期である。
上の8項の並びを1項から7項だけずらしても元の並びとは一致しない。
したがって最小の正の周期は8である。
周期 があれば、8で割った余りも周期になるので、
最小性からその余りは0でなければならない。
従ってすべての正の周期はすなわち8の正の倍数である。
総評
の累乗を「指数の4での余り」に落とす周期問題。難度は標準、計算量は中程度で、目安時間は12〜16分。 がすべての整数 で4の倍数になる、という条件を立てられるかが勝負である。 が4の倍数という条件だけでは不足し、定数項 の確認まで必要になる。別解のように8個の余りを直接見る方法は直観的だが、最小周期を確認してから「8の倍数」と結論することが大切である。 2つの解法は標準的な答案手順と、別の構造から検算できる経路に分けた。必要性と十分性、場合分け、端点・等号条件を明示し、積分・総和・極限と主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。