方針
に含まれる素因数の個数を,の中にあるの倍数の個数として重複込みで数える。の倍数は1回分,の倍数は追加でもう1回分,というように数えると,合計はになる。最後に等比数列の和で閉じる。
解答
とは である。この積を素因数分解したとき,素因数が全部で何個現れるかを数えれば,がで割り切れる回数が分かる。
まず,の中での倍数は 個ある。これらの数は,少なくとも1個のを因数にもつ。したがって,この段階で個分のを数えたことになる。
ただし,これだけでは足りない。例えばの倍数は の形をしているので,すでにの倍数として1個分は数えられているが,さらにもう1個分のを余分にもっている。したがって,の倍数の個数を追加で数える必要がある。その個数は 個である。
同様に,の倍数は,の倍数として1回,の倍数としてもう1回数えられたあと,さらに追加でもう1個分のをもつ。その追加分は 個である。
このように考えると,の倍数は,を少なくとも個含む数に対応しており,個目のを数えるために 個を加えればよい。ただしである。のときはの倍数がちょうど1個あり,それより高いの倍数は以下には存在しない。
したがって,に含まれる素因数の個数は である。これは初項1,公比,項数の等比数列の和と見れば である。よって求める回数は である。
別解
解法2
方針
を に含まれる素因数 の個数とする。積のうち の倍数だけを取り出すと、各倍数からまず が1個ずつ現れ、残った積は になる。これにより を作り、初期値 から解く。
解答
を の素因数分解に現れる の個数とする。
のうち を因数にもつ項だけを集めるととなる。したがって、 の倍数それぞれから取り出した 個分と、
残った に含まれる分を合わせてである。
なので、この漸化式を順に用いるとよって、 は で割り切れる。
総評
難度4、計算量3。目安時間は10分程度で,階乗に含まれる素因数の個数を数える標準問題である。単にの倍数の個数だけを数えると,の倍数がもつ追加のを落としてしまう。の倍数は追加でもう1回,の倍数はさらにもう1回という「重複込み」の数え方を言葉で説明することが答案の中心である。最後はを等比数列の和に直せばよい。計算は軽いが,なぜ倍数を何度も数えてよいのかを明確に書けるかで答案の説得力が大きく変わる。