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京都大学 2007年度 前期日程 第2次学力試験理系(甲)数学 第3問

pを3以上の素数とする。4個の整数a,b,c,dが次の3条件a+b+c+d=0,adbc+p=0,abcdを満たすとき、a,b,c,dpを用いて表せ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

整数 素因数分解、文字消去、場合分け

方針

和の条件から d=(a+b+c) として、adbc+p=0(a+b)(a+c)=p に因数分解する。a+ba+c は整数で、しかも bc から a+ba+c である。積が素数 p になる因数の組を正負両方から調べ、負の組は大小条件と矛盾することを確認する。最後に b,c,da で表し、abcd から a の範囲を1つに絞る。

解答

a+b+c+d=0 より d=(a+b+c) である。これを adbc+p=0 に代入すると a(a+b+c)bc+p=0 すなわち a2+ab+ac+bc=p である。左辺は因数分解できて (a+b)(a+c)=p となる。

ここで a,b,c,d は整数であり、bc だから a+ba+c である。p は3以上の素数なので、整数の組 (a+b,a+c) は、順序も考えると (p,1),(1,p),(1,p),(p,1) のいずれかである。ただし a+ba+c より、候補は (a+b,a+c)=(p,1),(1,p) に限られる。

負の候補 a+b=1,a+c=p を仮定する。このとき b=a1,c=ap であり、さらに d=(a+b+c)=a+p+1 となる。大小関係 ab から aa1 すなわち 2a+10 である。一方、cd から apa+p+1 すなわち 2a+2p+10 である。ところが p3 なので、この2つは同時に成り立たない。したがって負の候補は不適である。

よって a+b=p,a+c=1 である。したがって b=pa,c=1a であり、和の条件から d=(a+b+c)=ap1 である。

残りの大小関係を調べる。まず ab=pa より ap2 である。また c=1ad=ap1 より 2ap+2,ap+22 である。したがって p2ap+22 である。p は3以上の素数なので奇数であり、この範囲にある整数 aa=p+12 だけである。

よってa=p+12,b=p12,c=p12,d=p+12である。実際、この4つは和が0で、大小関係も満たし、adbc=p となるので条件を満たす。

pは奇素数なので、長さ1の閉区間に入る整数は中央の1個だけである。

総評

難度6、計算量5。和の条件を使って(a+b)(a+c)=pを作ることが中心である。素数だからといって正の因数組だけに決めず、負の組を大小条件で排除する。最後は幅1の区間とpが奇数であることから整数aを一意にする。必要性だけでなく、得た4整数を元の3条件へ戻して十分性も確認した。18分から22分が目安である。

冊子PDFで見る京大の整数の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 2007年度 前期 数学(文系・理系(甲)・理系(乙))(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。