方針
(1) は 32n+1−1=(32n−1)(32n+1) を用いる帰納法で、後者が2では割れるが4では割れないことを確認する。(2)では偶数 m を m=2nq(q は奇数)と表す。3m−1=(32n−1)(1+32n+⋯+3(q−1)2n) の第2因子が奇数なので、(1)から2の因子の個数が正確に分かる。最後に m≦n+2 を満たす場合を絞る。
解答
(1) n=1 のとき32−1=8であり、23 で割り切れるが 24 では割り切れない。
ある正の整数 n について32n−1=2n+2qと書け、q が奇数であると仮定する。32n は4で割ると1余るので、32n+1 は2で割り切れるが4では割り切れない。したがって、ある奇数 q′ を用いて32n+1=2q′と書ける。よって32n+1−1=(32n−1)(32n+1)=2n+3qq′であり、2n+3 で割り切れるが 2n+4 では割り切れない。数学的帰納法により、全ての正の整数 n について題意が成り立つ。
(2) m は正の偶数だからm=2nqと書ける。ただし n≧1、q は正の奇数である。A=32n とおくと3m−1=Aq−1=(A−1)(1+A+A2+⋯+Aq−1).第2因子は奇数を q 個加えた数なので奇数である。(1)より A−1 は 2n+2 で割り切れるが 2n+3 では割り切れない。したがって 3m−1 も 2n+2 で割り切れるが 2n+3 では割り切れない。
仮定より 2m が 3m−1 を割り切るのでm≦n+2.一方 m=2nq≧2n だから 2n≦n+2 である。n=3 では 23>3+2 であり、2n>n+2 なら 2n+1>2(n+2)>n+3 なので、数学的帰納法により n≧3 では 2n>n+2 である。したがって、n=1 または n=2 だけを調べればよい。
n=1 のとき 2q=m≦3 かつ q は正の奇数なので q=1、m=2 である。n=2 のとき 4q=m≦4 より q=1、m=4 である。したがって m=2 または m=4 である。
総評
難度7、計算量5。想定時間は20分程度。(1)では「割り切れる」だけでなく次の2の累乗では割れないことを保つ必要があり、32n+1 が2では割れるが4では割れないという確認が核心。(2)は m から2の因子を全て取り出して奇数 q を残す。等比数列型の第2因子が奇数であるため、3m−1 に含まれる2の因子は (1) と同じになる。最後は m=2nq≧2n と m≦n+2 を組み合わせ、q まで絞る。
冊子PDFで見る京大の整数の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 2010年度 前期 数学(理系乙)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。