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京都大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験(数学理系・乙)理系(乙)数学 第5問

(1) nを正の整数、a=2nとする。3a12n+2で割り切れるが2n+3では割り切れないことを示せ。

(2) mを正の偶数とする。3m12mで割り切れるならばm=2またはm=4であることを示せ。

難易度7/ 10計算量5/ 10目安20

整数論証・証明 数学的帰納法、素因数分解、偶奇性、不等式評価

方針

(1)32n+11=(32n1)(32n+1) を用いる帰納法で、後者が2では割れるが4では割れないことを確認する。(2)では偶数 mm=2nqq は奇数)と表す。3m1=(32n1)(1+32n++3(q1)2n) の第2因子が奇数なので、(1)から2の因子の個数が正確に分かる。最後に mn+2 を満たす場合を絞る。

解答

(1) n=1 のとき321=8であり、23 で割り切れるが 24 では割り切れない。

ある正の整数 n について32n1=2n+2qと書け、q が奇数であると仮定する。32n は4で割ると1余るので、32n+1 は2で割り切れるが4では割り切れない。したがって、ある奇数 q を用いて32n+1=2qと書ける。よって32n+11=(32n1)(32n+1)=2n+3qqであり、2n+3 で割り切れるが 2n+4 では割り切れない。数学的帰納法により、全ての正の整数 n について題意が成り立つ。

(2) m は正の偶数だからm=2nqと書ける。ただし n1q は正の奇数である。A=32n とおくと3m1=Aq1=(A1)(1+A+A2++Aq1).第2因子は奇数を q 個加えた数なので奇数である。(1)より A12n+2 で割り切れるが 2n+3 では割り切れない。したがって 3m12n+2 で割り切れるが 2n+3 では割り切れない。

仮定より 2m3m1 を割り切るのでmn+2.一方 m=2nq2n だから 2nn+2 である。n=3 では 23>3+2 であり、2n>n+2 なら 2n+1>2(n+2)>n+3 なので、数学的帰納法により n3 では 2n>n+2 である。したがって、n=1 または n=2 だけを調べればよい。

n=1 のとき 2q=m3 かつ q は正の奇数なので q=1m=2 である。n=2 のとき 4q=m4 より q=1m=4 である。したがって m=2 または m=4 である。

総評

難度7、計算量5。想定時間は20分程度。(1)では「割り切れる」だけでなく次の2の累乗では割れないことを保つ必要があり、32n+1 が2では割れるが4では割れないという確認が核心。(2)は m から2の因子を全て取り出して奇数 q を残す。等比数列型の第2因子が奇数であるため、3m1 に含まれる2の因子は (1) と同じになる。最後は m=2nq2nmn+2 を組み合わせ、q まで絞る。

冊子PDFで見る京大の整数の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 2010年度 前期 数学(理系乙)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。