問題
四面体 は
を満たすとし,辺 の中点を ,辺 の中点を とする。
(1)辺 と線分 は垂直であることを示せ。
(2)線分 を含む平面 で四面体 を切って2つの部分に分ける。このとき,2つの部分の体積は等しいことを示せ。
方針
解法1
中点 を原点に取り, を反対向きのベクトル で表す。同様に の位置を とし, を と表す。辺長条件 , を2乗して展開すると,, が得られ,ここから を導く。(2)は同時に も出ることを用い, を軸とする180度回転が , を入れ替える対称性で体積を二等分する。
解法2
(1)は を原点として中点ベクトルを置き,2つの辺長条件の差から と を得る。(2)では を 軸,切断平面 を 平面に選ぶ。4頂点の座標が 軸まわりの180度回転で2組に交換されることを座標で示し,平面の両側の体積が等しいと結論する。
解答
解法1
(1)
点 を原点とする。 は の中点なので,あるベクトル を用いて と表せる。また の位置ベクトルを とし, が の中点であることから,あるベクトル を用いて と表す。
条件 より である。右辺は であるから,差を取ると すなわち である。
同様に より であり,これは を与える。2つの式を引くと である。
ここで である。したがって となり,辺 と線分 は垂直である。
(2)
上で得た2つの式 を足すと である。よって は だけでなく にも垂直である。
直線 を軸として空間を180度回転させることを考える。この回転では の方向はそのまま保たれ, に垂直な成分は符号が反対になる。いま も も に垂直であるから,この回転によって
となる。すなわち である。
平面 は軸 を含むので,この180度回転で平面 は自分自身に移る。また,この回転は平面 の両側を入れ替える。したがって,平面 によって分けられた四面体の2つの部分は,この回転により互いに移り合う。回転は体積を保つので,2つの部分の体積は等しい。
解法2
(1)
を原点とし,
と表す。
の両辺を2乗して差を取ると
同様に から
を得る。2式の差と和を取れば
, だから
したがって である。
(2)
を 軸とし, を含む平面 を 平面とするように直交座標を取る。, と書く。
上で はともに と垂直であることを示した。よって適当な実数 により
と表せる。
軸まわりに180度回転する写像は
である。この回転により
となるから,四面体 は自分自身に移る。一方,切断平面 は であり回転後も不変だが, の側と の側は交換される。
したがって,平面 で切られた2つの部分はこの回転で互いに移り合う。回転は体積を保つので,2つの部分の体積は等しい。