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京都大学 2022年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

a,bを正の実数とする.
直線L:ax+by=1と曲線y=1xとの2つの交点のうち,
y座標が正のものをP,負のものをQとする.
また,Lx軸との交点をRとし,Ly軸との交点をSとする.
a,bが条件PQRS=2を満たしながら動くとき,線分PQの中点の軌跡を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式 解と係数の関係、軌跡文字消去

方針

直線と双曲線の交点を直接解かず、交点の x 座標を二次方程式の2解として扱う。解と係数の関係から中点の座標を (1/(2a),1/(2b)) と出す。距離比については、RS は切片から直ちに求まり、PQ は根の差と y=1/x を使って RS1+4ab 倍であることを示す。条件から ab=1/4 が決まるので、中点座標から文字を消去する。

解答

曲線 y=1/x と直線 ax+by=1 の交点を考える。交点では y=1x であるから、直線の式に代入して axb1x=1 となる。x0 なので両辺に x をかけると ax2xb=0 である。

この二次方程式の2解を x1,x2 とする。a,b>0 より積 x1x2=b/a<0 であるから、2つの交点は一方が x<0,y>0、もう一方が x>0,y<0 にある。したがって問題の P,Q に対応している。

解と係数の関係より x1+x2=1a,x1x2=ba である。また交点の y 座標は 1/x1,1/x2 だから、線分 PQ の中点 M=(X,Y)X=x1+x22=12a であり、Y=12(1x11x2)=x1+x22x1x2=12bである。よって M=(12a,12b) である。

次に距離比を求める。直線 L と軸との交点は R=(1a,0),S=(0,1b) であるから RS=1a2+1b2=a2+b2ab である。

一方、(x1x2)2=(x1+x2)24x1x2=1a2+4ba=1+4aba2である。また 1x1+1x2=x1x2x1x2 なので、y 座標の差の2乗は (x1x2)2(x1x2)2=1+4abb2 である。したがってPQ2=(1+4ab)(1a2+1b2),すなわち PQ=1+4abRS である。

条件 PQ/RS=2 より 1+4ab=2 である。したがって ab=14 である。

中点を M=(X,Y) とすると X=12a,Y=12b であるから XY=14ab=1 である。また a,b>0 より X>0,Y>0 である。

逆に、X>0,Y>0,XY=1 を満たす点に対して a=12X,b=12Y とおけば a,b>0 かつ ab=1/4 となり、上の条件を満たす。したがって求める軌跡は xy=1,x>0,y>0 である。

別解

解法2

方針

中点 M=(X,Y) と半弦ベクトル (p,q) を直接用いる。双曲線上の2端点を M±(p,q) とおくと、2つの積の差から弦方向が (X,Y) と分かる。直線の切片と弦長を同じ X2+Y2 で表し、距離比を半弦の倍率に読み替える。

解答

線分 PQ の中点を M=(X,Y) とし、P=(Xp,Yq),Q=(X+p,Y+q)とおく。ここでは Py>0 の点とする。

両点が双曲線 xy=1 上にあるので(Xp)(Yq)=1,(X+p)(Y+q)=1.2式の差をとるとXq+Yp=0.したがって半弦ベクトル (p,q)(X,Y) と平行であり、ある λ>0 により(p,q)=λ(X,Y)と書ける。

また2式の和からXY+pq=1.ここに pq=λ2XY を代入するとXY(1λ2)=1.(1)PQ の方向は (X,Y) だから、その直線はYx+Xy=2XYである。よって軸との交点はR=(2X,0),S=(0,2Y)である。したがってPQ=2λX2+Y2,RS=2X2+Y2.条件より λ=PQ/RS=2 である。(1)へ代入してXY(12)=1,XY=1.また a,b>0 の直線は正の切片をもち、上の式から X>0,Y>0 である。

逆に X>0,Y>0,XY=1 とし、λ=2 とおけば、点(X,Y)±2(X,Y)xy=1 上にあり、その弦の軸切片は (2X,0),(0,2Y)、長さの比は 2 になる。したがって求める軌跡はxy=1,x>0, y>0である。

総評

双曲線の弦の中点の軌跡を求める問題。目安時間は20〜26分。公式出題意図は、二次方程式の解と係数の関係の理解・計算力を評価するとしている。根の和・積から M=(1/(2a),1/(2b)) を出す解法が標準で、半弦ベクトルを使う解法では PQ/RS=λ が視覚的に分かる。最後は xy=1 の第1象限部分すべてが実現する逆向きまで示す。

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出典: 京都大学 2022年度 一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。