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九州大学 1997年度 前期日程 第2次学力試験 図形と方程式理系数学 第5問(b)

双曲線x2a2y2b2=1 (a,b>0)の接線y=mx+n
この双曲線の焦点F(c,0)F(c,0) (c>0)より垂線FHFHをひく.

(1) nmで表せ.

(2) HHは,原点Oを中心とする半径aの円周上にあることを示せ.

(3) 原点Oから接線y=mx+nへの距離をtとするとき,
HOHの面積Stで表せ.
さらにこの接線を動かすとき,
tのとり得る範囲およびSの最大値を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安35

図形と方程式 接線・法線円の性質面積計算

方針

接線y=mx+nを双曲線へ代入し、2次方程式が重解をもつ条件からn2=a2m2b2を出す。焦点から接線へ下ろした垂線の足は、直線mxy+n=0への射影として座標を求め、c2=a2+b2と接線条件を使ってOH=a, OH=aを示す。(3)ではH,Hが半径aの円と接線との交点であることを使い、原点から接線までの距離tに対する弦の長さから面積を求める。

解答

(1)
接線を y=mx+n とおく。これを双曲線 x2a2y2b2=1 に代入すると x2a2(mx+n)2b2=1 である。これはxについての2次方程式であり、接するためには重解をもつ必要がある。判別式を0とおくと n2=a2m2b2 を得る。有限の接点をもつには m>b/a が必要である。したがって n=±a2m2b2 である。

(2)
双曲線の焦点はc2=a2+b2を満たす。直線y=mx+nmxy+n=0 と書く。焦点F(c,0)からこの直線へ下ろした垂線の足をHとする。垂線の足の公式を用いると H=(cmnm2+1,mc+nm2+1) である。したがってOH2=(cmn)2+(mc+n)2(m2+1)2=c2+n2m2+1である。ここにc2=a2+b2n2=a2m2b2を代入すると OH2=a2+b2+a2m2b2m2+1=a2 となる。よってHは原点Oを中心とする半径aの円周上にある。同様にF(c,0)から下ろした垂線の足Hについても OH=a であり、Hも同じ円周上にある。

(3)
H,Hはいずれも接線y=mx+n上にあり、かつ半径aの円周上にある。したがってHHは、その円を直線y=mx+nで切った弦である。原点からこの直線までの距離がtなので、弦の長さは HH=2a2t2 である。三角形HOHの底辺をHHと見れば、高さはtである。よって S=122a2t2t=ta2t2 である。

接線条件n2=a2m2b2より、原点から接線までの距離 t=nm2+10<t<a の範囲を動く。実際、接線が漸近線に近づくとtは0に近づき、mを大きくするとtaに近づく。

また S2=t2(a2t2) である。u=t2とおくと S2=u(a2u) であり、0<u<a2においてこれはu=a2/2で最大となる。したがってSの最大値は a22 である。

別解

解法2

方針

接線を単位法線 ν と原点からの符号付き距離 d で表す。焦点から直線への射影の長さをベクトルで計算すると、垂足が半径 a の円上にあることが一式で示せる。

解答

(1)
接線を双曲線へ代入した2次方程式が有限の重解をもつ条件はn2=a2m2b2,m>ba.従ってn=±a2m2b2.(2)
直線をνx+d=0,ν=(m,1)m2+1,d=nm2+1と書く。焦点を F=(c,0) とすると、垂足はH=F(νF+d)ν.ν=1 よりOH2=c2(νF)2+d2=c2c2m2m2+1+n2m2+1=c2+n2m2+1=a2.最後に c2=a2+b2 と接線条件を用いた。F についても同様である。

(3)
H,H は中心 O、半径 a の円と接線との2交点である。原点から接線までの距離が t だからHH=2a2t2,従ってS=ta2t2.またt2=a2m2b2m2+1より0<t<a.S2=t2(a2t2)(a22)2で、等号は t=a/2 のとき実現する。従ってmaxS=a22.\Needspace{9cm}

総評

双曲線の接線、焦点からの射影、円の弦を結びつける解析幾何問題で、目安時間は35分前後。(1)の接線条件は判別式0で出すが、n2=a2m2b2なので実際の接線にはm>b/aが必要である。(2)は垂線の足の座標を出してOH2を計算すると、焦点条件c2=a2+b2できれいにa2へ落ちる。(3)では、H,Hが同じ円上にあるため、面積は弦長と中心から直線までの距離だけで決まる。

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出典: 九州大学 1997年度 前期 理系 第5問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。