方針
上に開く二次関数で,α≦1≦β という根の位置条件は,点 x=1 が二つの根の間に入ることを意味する。したがってまず f(1)≦0 を計算して k の範囲を出す。この条件が成り立てば二次方程式は実数解をもつので,別に判別式を調べ直す必要はない。(2) では平方完成で f(x) 全体の最小値を k の二次式にし,(1) で得た閉区間上でその値域を調べる。
解答
(1) f(x) は上に開く二次関数である。二つの実数解を α≦β とすると,α≦1≦β であることは,x=1 が二つの根の間にあることと同じである。したがって条件は f(1)≦0 である。
実際に計算するとf(1)=1−2k+51(2k−1)(4k−3)=1−2k+51(8k2−10k+3)=51(8k2−20k+8)=54(2k−1)(k−2).よって 54(2k−1)(k−2)≦0 より 21≦k≦2 である。
(2)
平方完成するとf(x)=x2−2kx+51(2k−1)(4k−3)=(x−k)2−k2+51(8k2−10k+3)=(x−k)2+51(3k2−10k+3).したがって f(x) の最小値は g(k)=51(3k2−10k+3) である。
(1) より 21≦k≦2 である。この範囲で g(k) の値域を調べる。平方完成すると g(k)=53(k−35)2−1516. よって最小値は k=35 のとき −1516 である。最大値は端点で比較すればよく,g(21)=51(43−5+3)=−41, また g(2)=51(12−20+3)=−1 であるから,最大値は k=21 のとき −41 である。
したがって求める範囲は −1516≦minf(x)≦−41 である。
別解
解法2
方針
平方完成して根を頂点 x=k の左右に表す。点 x=1 が2根の間にある条件を、頂点からの距離で評価する。その後、頂点値を k の関数として閉区間上で調べる。
解答
平方完成してf(x)=(x−k)2+g(k),g(k)=53k2−10k+3とする。実数解をもつとき g(k)≦0 で、2根はα=k−−g(k),β=k+−g(k)である。
(1)
α≦1≦β は∣1−k∣≦−g(k)と同値である。両辺は非負なので二乗して(1−k)2+g(k)≦0.左辺は f(1) であり、f(1)=54(2k−1)(k−2).従って21≦k≦2.この不等式から g(k)≦0 も従うので、実根条件は満たされる。
(2)
f の最小値は g(k) である。g(k)=53(k−35)2−1516.区間 1/2≦k≦2 で最小値は −16/15。最大値は端点を比べ、g(21)=−41,g(2)=−1より −1/4 である。従って−1516≦xminf(x)≦−41.
総評
根の位置と二次関数の符号を結びつける標準問題である。所要時間は8分前後。(1) では f(1)≦0 だけで実数解の存在も含まれることを説明できると答案が締まる。(2) は「x についての最小値」を先に出し,その後で k の値域を調べる二段構えである。区間 [0,1] 上の最小値と読み違えると答えが変わるため,問題文の「f(x) の最小値」が二次関数全体の頂点値を指すことを確認して進めたい。 主解法と第2解法を別々に再計算し、条件範囲、端点、等号成立条件まで照合した。
冊子PDFで見る九大の方程式・不等式の問題で問題集を作る
出典: 九州大学 1999年度 前期 文系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。