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九州大学 2001年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

以下の設問に答えよ.

(1) 正の実数abcに対してつぎの不等式が成り立つことを証明せよ.1a+1b+1c9a+b+c(2) 正の実数xi (i=1,2,,n)に対して
つぎの不等式が成り立つことを証明せよ.i=1n1xin2i=1nxi

難易度4/ 10計算量3/ 10目安10

方程式・不等式数と式 コーシー・シュワルツ、不等式評価、一般化

方針

正の数に対して(1/xi)(xi)を考え、xi1/xi にコーシー・シュワルツの不等式を適用する。(1)は n=3 の場合として示し、(2)では同じ計算を一般の n 個で書く。等号はすべての xi が等しいときに起こることも確認しておく。

解答

(1)

コーシー・シュワルツの不等式より(1a+1b+1c)(a+b+c)(1aa+1bb+1cc)2である。右辺は (1+1+1)2=9 である。a+b+c>0 なので両辺を a+b+c で割って 1a+1b+1c9a+b+c を得る。

(2)

同様に、正の実数 x1,x2,,xn について(i=1n1xi)(i=1nxi)(i=1n1xixi)2である。右辺は (1+1++1)2=n2 である。xi>0 だからi=1nxi>0であり、これで割るとi=1n1xin2i=1nxiとなる。

別解

解法2

方針

積を展開して、左辺と右辺の差を平方和へ直す。
3変数でも一般の n 変数でも同じ恒等式が成り立ち、
非負性から直ちに結論する。

解答

(1) (a+b+c)(1a+1b+1c)9=(ab)2ab+(bc)2bc+(ca)2ca0.a+b+c>0 で割れば1a+1b+1c9a+b+c.(2)
一般に(i=1nxi)(i=1n1xi)n2=1i<jn(xixj+xjxi2).各括弧は(xixj)2xixj0である。したがって積は n2 以上であり、
正のxiで割ってi=1n1xin2i=1nxi.等号は全ての xi が等しいときである。

総評

コーシー・シュワルツの不等式をそのまま使う基本問題。難度は易しめ、計算量は少なく、目安時間は8〜12分。(1/xi)(xi)という積を作り、各項を 1/xixi の積として見るのが核心である。(1)は(2)の特殊な場合だが、設問順に合わせて3変数で一度丁寧に示すとよい。分母xiが正であることを確認してから割る、という基本も答案では省かない方が安全である。

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出典: 九州大学 2001年度 後期 理系 第2問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。