方針
と置くと、絶対値の分岐点が になる。 では 、 では として と表せる。どちらも分母は正であり、値域は1変数関数の最大値を微分で求めればよい。(2) は (1) の区間がすべての自然数 で共通に含む部分を取るので、左端の最大値と右端の下限を調べる。
解答
(1) とおく。すると であり、 である。方程式は となる。
まず の場合を考える。このとき なので である。分母 は で常に正であるから、 と表せる。
右辺を とおくと、である。したがって は で増加し、 で減少する。さらに 、 で である。最大値は のとき である。よって から得られる の範囲は である。
次に の場合を考える。 とおくと、 であり、方程式は となる。したがって である。
正の関数 を考えると、 である。よって は で最大となり、その最大値は である。 であるから、 は負の値を取り、0には近づくがこの場合だけでは0を取らない。したがって から得られる範囲は である。
2つの場合を合わせ、 の場合に も含まれるので、求める範囲は である。
(2)
すべての自然数 に対して実数解を持つには、(1)で得たすべての区間に が含まれればよい。つまり がすべての自然数 で成り立つ必要がある。
左端について、 とおくと は が大きくなるほど増加する。したがって は のときが最大であり、最大値は である。よってすべての で左側の条件をみたすには が必要十分である。
右端について、 は が大きくなるほど減少し、 である。各 では右端は より大きいが、すべての で が右端以下であるためには が必要十分である。
以上より、求める の範囲は である。
総評
絶対値を含む方程式を、パラメータ の値域問題へ変換する問題である。目安時間は30分。 と置くと分岐が と にきれいに分かれ、どちらも同じ型の分数関数になる。(1) では分母が正であること、 で が含まれることを確認する必要がある。(2) は各 の区間の共通部分を取る問題で、右端は最小値を取らずに へ近づくが、 はすべての区間に入る点が少し紛らわしい。