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九州大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

定数abを係数とする2次関数y=ax2+bのグラフが,
原点を中心とする半径1の円と異なる2点で接しているとする.
ただし,a>0とする.

(1) abの条件式,および接点の座標を求めよ.

(2) 与えられた2次関数のグラフとx軸とで囲まれる部分を,
y軸のまわりに回転して得られる回転体の体積Vaを用いて表せ.

(3) Vを最小にするabの値,およびそのときのVの値を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安25

図形と方程式積分微分 接線・法線体積計算微分による最大最小

方針

円と放物線が左右対称に2点で接するので、y を用いて交点条件を1つの2次方程式にする。接する条件はその2次方程式が重解をもつことであり、ここから b=a+1/(4a) と接点の高さが得られる。回転体の体積は、放物線と x 軸で囲まれる部分を y 軸のまわりに回すので、円筒殻の考えで2πx(ax2+b)dxを計算する。最後に a>1/2 の範囲で1変数関数を微分して最小値を求める。

解答

(1)
円は x2+y2=1 であり、放物線は y=ax2+b である。放物線の式から x2=bya である。これを円の式に代入すると bya+y2=1 すなわち ay2y+ba=0 である。

放物線が円に異なる2点で接するには、この y についての2次方程式が重解をもつ必要がある。判別式を0にして 14a(ba)=0 だから b=a+14a である。重解は y=12a である。したがって接点は (±114a2,12a) である。異なる2点で接するためには平方根の中が正でなければならないので a>12 である。

(2)
放物線が x 軸と交わる点は ax2+b=0 より x=±ba である。求める領域を y 軸のまわりに回す。左右対称なので、右半分の縦細片を回転させる円筒殻で考えるとV=2π0b/ax(ax2+b)dxである。計算するとV=2π[a4x4+b2x2]0b/a=2π(a4b2a2+b2ba)=πb22aである。b=a+1/(4a) を代入して V=π2a(a+14a)2 である。

(3) V=π2(a+12a+116a3) である。a>1/2 で微分すると V=π2(112a2316a4) である。V=016a48a23=0 であり、u=a2 とおくと 16u28u3=0 である。正の解は u=34 なので a=32 である。a>1/2V はこの点の前で負、後で正となるので、ここで最小値をとる。

このとき b=a+14a=32+123=23 である。またVmin=πb22a=π433=4π33である。

別解

解法2(接線傾斜と水平断面)

方針

接点 (u,v) で円と放物線の接線の傾きを一致させる。
体積は水平断面の円板で求め、最後は1変数の微分へ帰着する。

解答

(1)
接点を (u,v) とする。異なる2接点なので u0 である。
円の接線の傾きは u/v、放物線の接線の傾きは 2au だからv=12a.u2+v2=1 よりu=±114a2,従って a>1/2 である。またb=v+au2=a+14a.(2)
高さ y の水平断面を回転すると、半径
(by)/a の円板になる。よってV=π0bbyady=πb22a=π2a(a+14a)2.(3)2Vπ=a+12a+116a3.微分すると停留条件は16a48a23=0.a>1/2 にある解はa=32.導関数はこの点の前後で負から正へ変わるので最小である。b=23,Vmin=4π33.

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中6。目安は25分。接点条件を直接接線で処理するより、円と放物線の交点方程式が重解をもつと見ると計算が短い。異なる2点で接する条件から a>1/2 が必要になる点を落とさないこと。体積は回転軸が y 軸なので、円筒殻で 2πx を掛けると自然に計算できる。最小化では a2 に置くと式が安定する。

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出典: 九州大学 2000年度 前期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。