方針
(1) は等比数列の有限和 を積分して示す。(2)は の範囲で を上から評価し、正の場合と負の場合で積分区間の向きに注意する。(iii)は(1)を と に適用して余り積分の差にする。(3)では となる を選び、奇数次だけが残る を使って を近似する。
解答
(1) で が成り立つ。これを から まで積分するとである。左辺は であり、中央の和は である。したがって である。
(2)
(i) とする。この範囲では なので である。よってである。
(ii) とする。積分区間の向きに注意するとである。 では だからである。
(iii) (1)を と に適用する。 であり、 である。差を取るとである。
右辺の絶対値は、(i)(ii)の評価を合わせて以下である。したがってである。
(3) となる は である。 とすると、(2)(iii)より誤差は である。
このとき では偶数次の項が消え、奇数次の項だけが2倍される。 だからである。よって とすれば、誤差は 以下である。
別解
解法2(奇数次対数級数と余項評価)
方針
有限等比級数を積分して誤差項を得る。
については の奇数次級数を直接用い、
残りを等比級数で上から抑える。
解答
(1) を0から まで積分すると従って所要の式を得る。
(2)
ではだから では より(1)を へ適用して三角不等式を使えば(3)である。 とし、最初の2項を取ると残りはよって の所要の近似分数は である。
総評
難度は10段階中7、計算量は10段階中7。目安は30分。有限等比和の余りを積分する発想が(1)の中心であり、以後はその余りをどれだけ正確に抑えるかの問題になる。 の場合は積分の向きと絶対値の扱いを丁寧に書くこと。 では を選ぶと、 で偶数次が消えて計算が軽くなる。誤差評価を先に確認してから分数を出す流れが安全である。