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九州大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

次の問いに答えよ.

(1) 原点を中心とする半径r (r>0)の円x2+y2=r2上の点(a,b)における接線の方程式は
ax+by=r2で与えられることを示せ.

(2)x2+y2=1と放物線C:y=x2+1の両方に接する直線は3本ある.
これら接線の方程式を求めよ.

(3) 問(2)における3本の接線のうち,
x軸の正の部分と交わる接線をl1x軸に平行な接線をl2とする.
接線l1l2および放物線Cとで囲まれる部分の面積を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式微分積分 接線・法線面積計算座標設定

方針

(1) は半径方向のベクトルと接線が垂直であることから示す。(2) は放物線の接点を x=t とおいて接線を表し、その直線が単位円に接する条件を「原点から直線までの距離が1」として処理する。(3) は3本の接線のうち、水平接線 y=1 と正の x 軸側で交わる接線 y=26x5 を使い、区間ごとに下側の境界が変わることに注意して、放物線との差を積分する。

解答

(1) 接点を A(a,b) とする。A は円 x2+y2=r2 上にあるので a2+b2=r2 である。

円の接線は半径 OA と垂直である。直線上の点を P(x,y) とすると、OA=(a,b), AP=(xa,yb) だから (a,b)(xa,yb)=0 である。すなわち a(xa)+b(yb)=0 であり、整理して ax+by=a2+b2=r2 を得る。よって接線の方程式は ax+by=r2 である。

(2) 放物線 C:y=x2+1x=t における接点は (t,t2+1) であり、接線の傾きは 2t である。したがって接線は y(t2+1)=2t(xt) すなわち 2txyt2+1=0 である。

この直線が円 x2+y2=1 に接するためには、原点からこの直線までの距離が1であればよい。よって 1t24t2+1=1 である。両辺を2乗して (1t2)2=4t2+1 となる。整理すると t46t2=0 だから t=0,t=±6 である。

それぞれの接線は y=1,y=26x5,y=26x5 である。

(3) 正の x 軸と交わる接線は l1:y=26x5 であり、x 軸に平行な接線は l2:y=1 である。l1l2 の交点は 1=26x5 より x=62 である。また、放物線と l2x=0 で接し、放物線と l1x=6 で接する。

求める領域では、0x62 で下側の境界が l262x6 で下側の境界が l1 である。したがって面積は06/2{(x2+1)1}dx+6/26{(x2+1)(26x5)}dxである。すなわち06/2x2dx+6/26(x226x+6)dxとなる。後半の被積分関数は (x6)2 であるから、06/2x2dx=64,6/26(x6)2dx=64である。よって求める面積は 62 である。

別解

解法2(一般の直線と判別式)

方針

直線を y=mx+c とおく。放物線に接する条件は交点方程式の判別式が0、
単位円に接する条件は原点から直線までの距離が1であることに置き換える。
面積は2本の接線の交点で区間を分け、接線と放物線の差を平方の形で積分する。

解答

(1)
円周上の任意の点 (x,y) について、Cauchyの不等式からax+bya2+b2x2+y2=r2である。等号は (x,y)(a,b) が同方向のとき、円周上では
(x,y)=(a,b) のときだけ成り立つ。したがってax+by=r2は円と (a,b) だけを共有する接線である。

(2)
直線を y=mx+c とする。放物線との交点はx2mx+1c=0の解であり、接する条件はm24(1c)=0,c=1m24である。また単位円に接する条件はcm2+1=1.u=m2 とおいて代入すると(1u4)2=u+1,u(u24)=0.よって(m,c)=(0,1), (26,5), (26,5),したがって3本の接線はy=1,y=26x5,y=26x5である。

(3)
l1:y=26x5l2:y=1 とすると、両者の交点の
x 座標は 6/2 である。放物線との差はそれぞれ
x2(x6)2 だから、面積はS=06/2x2dx+6/26(x6)2dx=64+64=62.

総評

難度5、計算量5。目安時間は
22〜28分。
主題は図形と方程式・微分・積分である。解法1では誘導に沿った標準的な答案を、解法2では
異なる見方から全小問を再構成した。採点では、途中の必要条件を十分条件まで戻すこと、
場合分けの境界・等号条件・定義域を明記することが重要である。

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出典: 九州大学 2002年度 前期 文系 第1問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。