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九州大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験 ベクトル・図形と方程式理系数学 第4問(c)

abcを0でない実数として,
空間内に3点A(a,0,0)B(0,b,0)C(0,0,c)をとる.

(1) 空間内の点PAP(BP+2CP)=0
満たしながら動くとき,この点Pはある定点Qから一定の距離にあることを示せ.

(2) (1)における定点Qは3点ABCを通る平面上にあることを示せ.

(3) (1)におけるPについて,四面体ABCPの体積の最大値を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安25

ベクトル図形と方程式 内積の利用軌跡体積計算

方針

一般の切片 a,b,c でも、点 P=(x,y,z) を置いて内積条件を展開し、平方完成する方針は同じである。球の中心 Q と半径を文字で求め、Q が平面 ABC 上にあることを切片形の平面方程式で確認する。体積の最大値は、底面 ABC の面積と、球面から平面までの最大距離、すなわち球の半径との積で決まる。

解答

(1) P=(x,y,z) とおく。このとき AP=(xa,y,z) であり、BP=(x,yb,z),CP=(x,y,zc) だから BP+2CP=(3x,3yb,3z2c) である。よって条件は (xa)3x+y(3yb)+z(3z2c)=0 すなわち 3x2+3y2+3z23axby2cz=0 である。3で割って平方完成すると x2+y2+z2axb3y2c3z=0 より(xa2)2+(yb6)2+(zc3)2=a24+b236+c29となる。したがって P は定点 Q=(a2,b6,c3) から一定距離 R=a24+b236+c29 にある。

(2)
3点 A(a,0,0),B(0,b,0),C(0,0,c) を通る平面は xa+yb+zc=1 である。a,b,c は0でないので、この式は有効である。Q を代入すると 12+16+13=1 となる。よって Q は平面 ABC 上にある。

(3)
底面 ABC の面積を求める。 AB=(a,b,0),AC=(a,0,c) であるから、底面積は 12a2b2+a2c2+b2c2 である。

(2) より、球の中心 Q は底面の平面上にある。したがって球面上の点 P から平面 ABC までの距離の最大値は、球の半径 R=a24+b236+c29 である。よって四面体の体積の最大値は1312a2b2+a2c2+b2c2a24+b236+c29すなわち16a2b2+a2c2+b2c2a24+b236+c29である。

別解

解法2(直交ベクトルとアフィン結合)

方針

座標成分を個別に展開せず、互いに直交する
OA,OB,OC を用いる。
球の中心をアフィン結合として読めば、平面条件も直ちに従う。

解答

位置ベクトルを a,b,c,p とする。
3点は座標軸上にあるから相互に直交する。従って(pa)(3pb2c)=03p2p(3a+b+2c)=0となる。q=12a+16b+13cとおけばpq2=q2.(1)Q=(a2,b6,c3),ρ=a24+b236+c29であり、軌跡は中心 Q、半径 ρ の球面である。

(2)
q における a,b,c の係数の和は1なので、
Q は平面 ABC 上にある。

(3) [ABC]=12a2b2+a2c2+b2c2.中心が底面上にあるため、球面上の点から平面までの距離の最大値は
ρ である。従って最大体積は16a2b2+a2c2+b2c2a24+b236+c29.

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中7。目安は25分。特殊な数値ではなく文字 a,b,c のまま平方完成するため、係数 b/6c/3 を間違えやすい。中心が平面上にあることを確認してから体積最大へ進むと、最大高さが球の半径である理由が明確になる。底面積と半径を別々に求め、最後に 1/3 を掛ける構成が最も安全である。

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出典: 九州大学 2000年度 前期 理系 第4問(c)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。