方針
(1) は標準化 U=(X−m)/1.5 によって正規分布表を読む。(2)は95%信頼区間の中心が標本平均、半幅が 1.96⋅1.5/n であることから x と n を求める。(3)は0-1データなので、平均、XY の平均、分散を表から直接計算する。相関係数は共分散を2つの標準偏差の積で割る。
解答
(1)
苗の高さを X とする。m=10、σ=1.5 なので U=1.5X−10 は標準正規分布に従う。間引かれない条件は 7.3≦X≦13.0 である。これを標準化すると 1.57.3−10=−1.8,1.513.0−10=2.0 だから P(7.3≦X≦13.0)=P(−1.8≦U≦2.0) である。正規分布表よりP(−1.8≦U≦2.0)=P(0≦U≦1.8)+P(0≦U≦2.0)=0.4641+0.4772=0.9413である。したがって間引かれる確率は 1−0.9413=0.0587 である。
(2)
信頼区間 [9.81,10.79] の中心が標本平均である。したがって x=29.81+10.79=10.30 である。また半幅は 10.79−10.30=0.49 である。母標準偏差が 1.5 と分かっているので、信頼度95%の信頼区間の半幅は 1.96⋅n1.5 である。よって 1.96⋅n1.5=0.49 であり、n=0.491.96⋅1.5=6 となる。したがって n=36 である。
(3)
種子の種類を X、花の色を Y とする。表では X=1 が8個、X=0 が2個であるから X=108=0.8 である。また Y=1 は6個なので Y=106=0.6 である。さらに XY=1 となるのは、X=1 かつ Y=1 の6個であるから XY=106=0.6 である。
したがって共分散は XY−XY=0.6−0.8⋅0.6=0.12 である。0-1データでは X2=X、Y2=Y なので σX=0.8−0.82=0.16=0.4 であり、σY=0.6−0.62=0.24=56 である。よって相関係数は0.4⋅6/50.12=26/253/25=263=46である。
別解
解法2(2×2分割表のファイ係数)
方針
(1) (2)は標準化と信頼区間の中心・半幅を使う。
(3)は0–1データの相関係数を、2×2分割表の ϕ 係数として直接計算する。
解答
(1) U=1.5X−10とすると、残す範囲は −1.8≦U≦2.0 である。P(−1.8≦U≦2.0)=0.4641+0.4772=0.9413.従って間引かれる確率は1−0.9413=0.0587.(2)
区間の中心と半幅からx=29.81+10.79=10.30,0.49=n1.96⋅1.5.従って n=6、すなわち n=36 である。
(3)
2×2分割表の度数はX=1X=0Y=160Y=022である。0–1変数の相関係数は ϕ 係数に等しいからr=(6+2)(0+2)(6+0)(2+2)6⋅2−2⋅0=38412=46.
総評
難度は10段階中5、計算量は10段階中5。目安は18分。正規分布表は中央から右側の面積で与えられているので、負の側は対称性を使って読む。(2)では区間の中心と半幅を分けること。(3)は0-1データなので、平均や分散を表から直接数えられる。XY=1 の個数を「両方1」の個数として数えると共分散がすぐに出る。
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出典: 九州大学 2000年度 前期 理系 第5問(a)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。