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九州大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験 確率・データの分析理系数学 第5問(a)

発芽して一定期間後の,ある花の苗の高さの分布は母平均m(cm),
母標準偏差σ=1.5(cm)の正規分布であるとする.

(1) 花壇に植えるとき,高さが7.3cmより低い苗と13.0cmより高い苗は間引くとする.
m=10(cm)としたとき,苗が間引かれる確率を求めよ.

(2) 母平均mが未知であったため,大きさnの標本を任意抽出して,
信頼度95%のmに対する信頼区間を求めたところ,[9.81,10.79]であった.
標本平均xの値とnを求めよ.

(3) 赤花と白花を交配して得られた種子と,
赤花同志の交配で得られた種子をまいて育てた苗の花の色を調べた.
赤白交配の種子を1,赤花のみからの種子を0とし,
咲いた花の色については,赤白混じったものは1,赤のみであれば0として,
観察した結果は以下の通りとなった.
種子の種類と咲いた花の色の相関係数を求めよ.

正規分布表P(0Uu0)種子の種類1111111100花の色1111110000正規分布表より P(0U1.8)=0.4641,P(0U2.0)=0.4772,P(0U1.96)=0.4750.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18

確率、データの分析 期待値、範囲評価、計算整理

方針

(1) は標準化 U=(Xm)/1.5 によって正規分布表を読む。(2)は95%信頼区間の中心が標本平均、半幅が 1.961.5/n であることから xn を求める。(3)は0-1データなので、平均、XY の平均、分散を表から直接計算する。相関係数は共分散を2つの標準偏差の積で割る。

解答

(1)
苗の高さを X とする。m=10σ=1.5 なので U=X101.5 は標準正規分布に従う。間引かれない条件は 7.3X13.0 である。これを標準化すると 7.3101.5=1.8,13.0101.5=2.0 だから P(7.3X13.0)=P(1.8U2.0) である。正規分布表よりP(1.8U2.0)=P(0U1.8)+P(0U2.0)=0.4641+0.4772=0.9413である。したがって間引かれる確率は 10.9413=0.0587 である。

(2)
信頼区間 [9.81,10.79] の中心が標本平均である。したがって x=9.81+10.792=10.30 である。また半幅は 10.7910.30=0.49 である。母標準偏差が 1.5 と分かっているので、信頼度95%の信頼区間の半幅は 1.961.5n である。よって 1.961.5n=0.49 であり、n=1.961.50.49=6 となる。したがって n=36 である。

(3)
種子の種類を X、花の色を Y とする。表では X=1 が8個、X=0 が2個であるから X=810=0.8 である。また Y=1 は6個なので Y=610=0.6 である。さらに XY=1 となるのは、X=1 かつ Y=1 の6個であるから XY=610=0.6 である。

したがって共分散は XYXY=0.60.80.6=0.12 である。0-1データでは X2=XY2=Y なので σX=0.80.82=0.16=0.4 であり、σY=0.60.62=0.24=65 である。よって相関係数は0.120.46/5=3/2526/25=326=64である。

別解

解法2(2×2分割表のファイ係数)

方針

(1) (2)は標準化と信頼区間の中心・半幅を使う。
(3)は0–1データの相関係数を、2×2分割表の ϕ 係数として直接計算する。

解答

(1) U=X101.5とすると、残す範囲は 1.8U2.0 である。P(1.8U2.0)=0.4641+0.4772=0.9413.従って間引かれる確率は10.9413=0.0587.(2)
区間の中心と半幅からx=9.81+10.792=10.30,0.49=1.961.5n.従って n=6、すなわち n=36 である。

(3)
2×2分割表の度数はY=1Y=0X=162X=002である。0–1変数の相関係数は ϕ 係数に等しいからr=6220(6+2)(0+2)(6+0)(2+2)=12384=64.

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中5。目安は18分。正規分布表は中央から右側の面積で与えられているので、負の側は対称性を使って読む。(2)では区間の中心と半幅を分けること。(3)は0-1データなので、平均や分散を表から直接数えられる。XY=1 の個数を「両方1」の個数として数えると共分散がすぐに出る。

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出典: 九州大学 2000年度 前期 理系 第5問(a)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。