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九州大学 1999年度 前期日程 第2次学力試験 ベクトル理系数学 第5問(c)

大きさ1の空間ベクトルabcab=bc=12,ac=0をみたすように与えられているとする.
また空間ベクトルdefad=1,bd=0,cd=0,ae=0,be=1,ce=0,af=0,bf=0,cf=1をみたすとき,点D(d)E(e)F(f)
および原点Oについて次の問に答えよ.

(1) d=xa+yb+zcとなるような
実数xyzを求めよ.
同様にfabcで表せ.

(2) ベクトルdf
dfの大きさを求めよ.

(3) 三角形ODFの面積を求めよ.

(4) 四面体ODEFの体積を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安20

ベクトル 内積の利用ベクトル成分計算体積計算

方針

d,e,f は,a,b,c との内積が指定された双対的なベクトルである。(1) は d=xa+yb+zc とおき,両辺に a,b,c を内積して連立一次方程式を解く。f も同様に求める。(2)(3) は得られた表示と内積条件から辺の長さと面積を出す。(4) は bd,f の両方に垂直であることを利用し,E から平面 ODF までの高さを be として体積を求める。

解答

(1) d=xa+yb+zc とおく。両辺に a,b,c をそれぞれ内積すると,条件より{x12y=1,12x+y12z=0,12y+z=0を得る。第三式より z=y/2 であり,これを第二式に代入すると 12x+y14y=0 すなわち x=32y. 第一式に代入して 32y12y=1 より y=1 である。したがって x=32,z=12 であり,d=32a+b+12c である。

同様に f=sa+tb+uc とおく。f の内積条件から{s12t=0,12s+t12u=0,12t+u=1である。第一式より s=t/2,第三式より u=1+t/2。これらを第二式に代入すると 14t+t12(1+12t)=0 より 12t12=0 なので t=1 である。したがって s=12,u=32 であり,f=12a+b+32c である。

(2)

まず d の大きさを求める。 d=32a+b+12c なのでd2=(32)2+12+(12)2+2321(12)+2112(12)+232120=94+1+143212=32.同様に,fac の係数が入れ替わった形で,条件も対称なので f2=32. また df=ac であり,ac=0 だから df2=a2+c2=2. よってd=f=62,df=2である。

(3)

三角形 ODF の二辺は d,f である。まず df2=d2+f22df より 2=32+322df なので df=12. したがって面積は[ODF]=12d2f2(df)2=12323214=122=22.(4)

条件より bd=0,bf=0 である。したがって b は,df が張る平面,すなわち平面 ODF に垂直である。しかも b=1 であるから,b は平面 ODF の単位法線ベクトルである。

E の位置ベクトルは e であり,be=1 である。したがって点 E から平面 ODF までの高さは be=1 である。よって四面体 ODEF の体積は13[ODF]1=1322=26.

別解

解法2

方針

求める d,f の候補を内積条件へ直接代入して確認する。係数表示と双対的な内積条件を組み合わせると、長さや相互内積を展開せずに読める。面積と高さから体積を求める。

解答

a,b,c は一次独立である。実際、その一次結合が0なら各ベクトルとの内積から得る連立式の解は係数すべて0である。

(1)
候補d=32a+b+12c,f=12a+b+32ca,b,c と内積すると、問題の6条件を満たす。一次独立性によりこれが唯一の表示である。

(2)
双対条件を使えばd2=d(32a+b+12c)=32.同様に f2=3/2。またdf=12,df=acなのでd=f=62,df=2.(3)[ODF]=12d2f2(df)2=22.(4)
bd,f に垂直な単位ベクトルで、be=1.従って E から平面 ODF までの高さは1。体積は13221=26.

総評

内積条件を連立方程式として処理し,最後は垂直な単位ベクトルを見つけて体積を出す問題である。所要時間は20分程度。(1) では係数を置いた後,必ず a,b,c との内積を取る形に統一すると連立式を作りやすい。(4) は e を実際に求めなくても,bd=bf=0be=1 から高さが直接出るのが見どころである。面積公式の平方根内と,体積で 1/3 を掛けるところに計算ミスが出やすい。 主解法と第2解法を別々に再計算し、条件範囲、端点、等号成立条件まで照合した。

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出典: 九州大学 1999年度 前期 理系 第5問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。