方針
は個の値が元集合に入ることへ鳩の巣原理を適用する。では最初の項が集合全体を尽くすことを使い、値1の現れる位置が最後でなければ重複が起こると示す。
解答
(1) 任意の自然数についてである。は個の元しかないに入る個の値なので、鳩の巣原理により少なくとも2つは等しい。したがって異なるを選んでとできる。
(2) がすべて異なるなら、これら個の値はの全要素をちょうど一度ずつ取る。ゆえに、あるについてである。
もしならここでとはともにに属する異なる添字なので、最初の項が互いに異なるという仮定に反する。したがってであり、である。
別解
解法2
方針
写像を各頂点から矢印が1本出る有向グラフとして見る。1から矢印をたどる軌道は有限なので必ず循環へ入り、最初の項がすべて異なる場合には1を含む長さの循環でなければならない。
解答
集合の各元を頂点とし、各からへ矢印を引く。このときは頂点1から矢印をたどる道である。
(1) 回たどって得るは頂点上の値だから、同じ頂点を少なくとも2回通る。これが所要のを与える。
(2) 最初の項がすべて異なるなら、その道はの全頂点をちょうど一度ずつ通る。特に頂点1へ戻るが、項目より前に戻れば、その直後から軌道が最初と同じ順序で繰り返され、最初の項内に重複が生じる。したがって戻る時刻はに限られ、となる。
総評
難度は4、計算量は3。鳩の巣原理による列の証明と、関数グラフ上の軌道・循環による証明を照合した。では最初の項が互いに異なることから、それらが全体を尽くす点が核心である。原典の「ずべて」は明らかな誤植として「すべて」に補正した。